「僕たちは諦めない」アロンソ、今季の目標はF1タイトル獲得……フェルスタッペンの圧倒的強さ認めつつ
F1モナコGPで今季最高位となる2位表彰台を獲得したアストンマーチンのフェルナンド・アロンソは、ペースの面ではレッドブルに敵わないと認めつつ、今季の目標はチャンピオンを獲得することだと断言する。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
先日行なわれたF1モナコGPで、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が2位表彰台を獲得。レース後にアロンソは、今季チャンピオンを獲得できる可能性がないわけではないと語った。
アロンソはモナコでの2位で、今季6戦中5戦で表彰台フィニッシュを果たしたことになる。しかもそれまでの表彰台は3位だったため、今回の2位は今季最高位だ。
アロンソの今季の獲得ポイントはこれで93となり、打倒レッドブルの1番手という立場をさらに確固たるものとした。しかしランキング首位のフェルスタッペンとは51ポイントという大差がついているというのも事実だ。
そのフェルスタッペンは今季開幕6戦中4勝。レース中のペースを見ても、そのアドバンテージはアロンソが挑戦できる見込みはほとんどないことを意味している。しかし当のアロンソは、今季タイトルを獲得できる望みがないと考えているわけではない。
アロンソは2005年と2006年にルノーでチャンピオンを獲得。それ以降は栄冠から遠ざかっている。しかしながら、フェラーリに在籍していた2010年と2012年にも、最終戦までタイトル争いに加わった。これらの年は、いずれもグリッド上で最高のマシンを手にしていたわけではない。しかし、最高のマシンを手にしなければタイトル争いに加われないわけではないということを示した事例だとも言えよう。
モナコGP後、チャンピオン争いに加わる可能性について尋ねられたアロンソは、次のように語った。
「どうなるだろうね。2000年代だったか、あるいは2010年代のはじめの頃を思い出すと、僕が今年手にしている結果で、チャンピオンシップをリードすることができたはずだ」
確かに、例えば2010年の第6戦終了時点で言えば、最も多くのポイントを獲得していたのはセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェーバー(いずれも当時レッドブル)で78ポイント、2012年の同じ段階では、アロンソの76ポイントが最多だった。今季のアロンソはすでに93ポイントを獲得しており、2010年や2012年に置き換えれば、圧倒的にランキングをリードしていたことになる。
「でも今季は、レッドブルとマックスがあらゆるレースを支配している。どんなに素晴らしい結果を手にしたとしても、僕らは彼らの後ろということになってしまう。だから、どうなるかは分からない」
「ただ、2010年には僕らは最高のマシンを手にしていなかったけど、最終戦のアブダビには、チャンピオンシップをリードする形でたどり着いた。12年も、僕らのマシンは最高じゃなかったけど、それでも最終戦の最終ラップまでチャンピオンシップを目指して戦った。今年も、シーズンはまだまだ長い。僕らは諦めないよ」
Fernando Alonso, Aston Martin Racing, Max Verstappen, Red Bull Racing
Photo by: Red Bull Content Pool
「とはいえ、セルジオ(ペレス/レッドブル)が今回0ポイントで終わったように、レッドブルがなんらかの問題を抱える週末が必要になるだろう。マックスがそういうレースを1回か2回経験することになれば、チャンピオンにも少し近付くことになる。これが、モータースポーツなんだ。どんなことでも起こる可能性がある。ただ純粋なペースでは、僕らにはチャンスはまだない。でも、僕らは諦めるつもりはないよ」
なおモナコGPの表彰式で、アロンソが”優勝者”の段に片足を載せているシーンが話題となり、一部ではその行動が、アロンソの勝利を目指す意気込みの表れではないかと推測されている。しかしアロンソは、優勝するためにそれほど夢中だったわけではないと語った。
「僕はシャンパンファイトの後、いつも最後に”ポジション1”で写真を撮る」
そうアロンソは言う。
「今年に入ってから、実はもう何回も触ったんだよ」
「もちろん、その段でトロフィーを受け取りたい。でも正直に言って、そのことに執着しているわけじゃない。今年の年末まで、全て2位でチャンピオン争いに加われるならそれで満足できるし、来年チャンピオンシップを争うことになっても同様だ。とにかく、今年に関しては贈り物みたいなモノなんだよ」
「僕らが毎週末行なっているのは、チームとただお祝いするってだけのこと。これは予想もしていなかったことだけど、来シーズンに向けてひとつずつ積み上げていく段階に過ぎない。いずれ素晴らしいことが起きるのを願っているよ」
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