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F1分析|ポーパシングに悩まされるメルセデス。そんな状況でも”中団グループ落ち”は阻止する底力

F1アゼルバイジャンGPで大いに苦しんだメルセデス勢だが、決勝レースのペースでは、中団グループには差をつける底力を見せた。

George Russell, Mercedes W13, makes a stop

写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images

 先日行なわれたF1アゼルバイジャンGPで、メルセデス勢は大いに苦戦した。激しいポーパシングに見舞われ、マシンは電動マッサージ機のような上下動。ルイス・ハミルトンは背中に激しい痛みを訴えるほどだった。レッドブルとフェラーリの優勝争いには、どうやっても加われなかった……そんな厳しいレースだった。

 ただ上位勢には加われなかったとはいえ、中団グループに取り込まれてしまった……という状況でもなかった。現状では”単独3番手”チームということになるだろう。

 これは、レース中のラップタイム推移を折線グラフにしてみると一目瞭然である。

F1アゼルバイジャンGP決勝レースペース分析:中団

F1アゼルバイジャンGP決勝レースペース分析:中団

Photo by: Motorsport.com / Japan

 ラッセルはレース中、終始中団グループの各車よりも1秒弱速いペースで走行。チームメイトのハミルトンも、前が開けた時には同じようなペースで走っていたことがよく分かる。

 5位入賞を果たしたアルファタウリのピエール・ガスリーは「メルセデスに太刀打ちできた」と喜んだが、レースペースを見るととてもそうとは言い切れない。

 逆にメルセデスは、あれほどまで激しいポーパシングに見舞われ、ハミルトンはあれほどまでに身体を痛めつけられても、力強いペースを披露した。ポーパシングへの対策を見出すことができれば、上位チームにとっては大変な脅威になる……そんな可能性を痛感させられるデータだと言えよう。

 さてその5位のガスリーだが、実はレースペースではそれほど抜けた存在ではなかったことも、このグラフから読み取ることができるだろう。

 レースペースの推移を見ると、ガスリーはメルセデス勢に大きく水を開けられているだけではなく、他のライバル勢と同じようなペースで走っていたことが分かる。チームメイトの角田裕毅を始め、アルピーヌのフェルナンド・アロンソ、アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルらも、ガスリーと同じようなペースで走り、時にはガスリーよりも速く走る場面もあった。

 順位を決めた最大の要因は、スタートポジションに他ならない。ガスリー、ベッテル、アロンソは、予選の並び通りでフィニッシュ。フェラーリ勢と角田が脱落したことで、それぞれの順位が繰り上がっただけという格好だ。オーバーテイクは十分に可能と言われるアゼルバイジャンだが、実は順位を決するオーバーテイクはそれほどなく、予選パフォーマンスどおりの結果になったと言えるだろう。

 そう考えると、角田にとっては実に悔しいレースとなった。フェラーリ勢2台が消えたため、8番手スタートで6位フィニッシュというのは十分に既定路線だった。リヤウイングのフラップが割れなければ……それが悔やまれる。

 ただそれを除けば、実に安定したパフォーマンスを披露したと言える。戦略の違うマシンをコース上で抜き、ミスらしいミスもなかった。今後アルファタウリのマシンに適したコースでの活躍を、十分に期待できるだろう。

 
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