F1委員会が本日開催。PU開発凍結や予選レースなど、F1の将来を決める重要な会議
2月11日に行なわれるF1委員会の会議。ここでは、PU開発凍結や2021年の開催カレンダー、そしてスプリントレースの実験を行なうか否かという問題が、議題の中心になるはずだ。
2月11日(木)、ヨーロッパではF1の首脳陣、チーム、FIAが参加してF1委員会の会議が行なわれる。そしてこの会議では、今後数年間のF1に大きな影響を及ぼす可能性がある議題について、投票が行なわれるはずだ。
すでに報じられている通り、5月2日にTBC(未定)としてカレンダーに載せられていたレースはポルトガルで行なわれることになりそうで、これを承認したことが各チームに伝えられるものと考えられる。
ただこれについては、イギリスでの検疫が非常に強化されていることもあり、最終的にはチームからの同意が必要になるはずだ。ポルトガルは現在、イギリス政府の新型コロナウイルス”レッドリスト”に記載されていて、同国からイギリスに帰国した人は、ホテルで10日間の自己隔離期間を過ごさねばならない。
F1のようなスポーツであってもこの検疫免除の対象とはならず、ポルトガルGPに参加する関係者は、次のスペインGPの前に一旦イギリスに戻るということができず、各チームに負担を強いることになる。
今回の会議で決断されるだろうと考えられているもうひとつは、今季スプリントレースを試すかどうかだ。
F1は今年のカナダ、イタリア、ブラジルの各グランプリで、土曜日に100kmのスプリントレースを行ない、これを予選の代わりとする案が持ち上がっている。こういったレースフォーマットの変更がレースの魅力向上に寄与するのかどうか、今シーズン試験的に実施することで確認したいと考えているのだ。
昨シーズン、リバースグリッド方式の予選レースを実施する可能性が高まったこともあった。しかしメルセデスがこれに猛反対をした結果、実現することはなかった。ただ、今回のスプリントレースの”試行”には、より多くの支持が集まるかもしれない。
昨年まではレギュレーションをシーズン中に変更する場合などには、全会一致の賛成が必要だった。しかし今シーズンから効力を発する新しいコンコルド協定では、大多数(30票中の28票)の賛成があれば変更が可能となっている。そのため、スプリントレース実現の可能性は高まっていると言えるだろう。
今回の会議で最も複雑な議論は、2022年からパワーユニット(PU)の開発を凍結するかどうかだ。
これは今季限りでF1活動を終了するホンダのプロジェクトを引き継ぎ、自社製PUを用意できるようレッドブルが提案したことが発端となったものだ。高額になるのは避けられない開発予算は、開発が凍結されれば必要ない。
ただこれは、レッドブルだけにメリットがあるというモノではない。2022年以降のPU開発が凍結されれば、各メーカーは2025年に登場する予定の次世代PUにリソースと予算を集中することができる。
とはいえ状況はそう単純ではない。F1は将来や環境対策を見据え、持続可能燃料の採用を推し進めているため、それに応じてどうしても開発が必要となってくる場合がある。
さらに2022年の開幕時に他よりも出遅れてしまったメーカーがいたとしたら、そこから数年間、苦しい立場から抜け出すチャンスがないということにも繋がりかねない。
検討中されているアイデアのひとつは、燃料流量を調整するなど、何らかの形で性能を均等化させるというモノだ。これにより全てのメーカーのPUは、同じパフォーマンスを発揮できるようになる。
ただF1にそういった性能調整のような事例を導入することは、新たな厄介ごとを抱えるということになる可能性もあり、チームの同意が得られるかどうかは分からない。
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