FIAスレイエム新会長、組織改革のマニフェスト実現に向け直属のCEO選定を開始……3つのワーキンググループ設置
FIAのモハメド・ベン・スレイエム新会長は、立候補時から方針として掲げていた運営方針改革の第一段階として、会長直属のCEOの選定を開始した。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
かつてラリードライバーとして活動した60歳のモハメド・ベン・スレイエムは、FIAにおける財務監査の徹底や運営方針の改革を掲げてFIA会長に立候補。ジャン・トッドの後を継ぎ、新会長に選出された。
会長に就任したスレイエムは、改革のファーストステップとして、会長直属のCEOの選定を開始した。マックス・モズレー、トッド時代では、会長自らがFIAを運営し、スポーツ部門とモビリティ部門それぞれに事務局長が設置されていたが、スレイエムは強力な権限が付与されたCEOをそれぞれに置き、実務的な運営を彼らに任せるというロードマップを描いたのだ。
CEOを設ける計画は、彼の会長選出後に行なわれた昨年12月の年次総会でも議論され、2月3日に行なわれたWMSC(世界モータースポーツ評議会)と、就任後初開催となる自動車モビリティ・ツーリズム世界評議会でも議論が重ねられた。
今回のWMSCでは、スレイエムが3つのワーキンググループの設置を認め、組織の近代化に向けたマニフェストを実行に移した。
FIAによると、「CEO選定ワーキンググループ」では、FIAの運営業務を管理するCEOに求められる要素を評価する上で、エグゼクティブ人材紹介企業の選定やCEO採用に向けた予算と時間枠の確保、CEO候補者リストのWMSCなどへの推薦で会長のチームをサポートすることになる。
ふたつ目の「ガバナンス評価ワーキンググループ」では、第三者のガバナンスコンサルタントを選定した後、FIAの統治体制に関する最重要課題を特定。これら課題に対する改善策を掘り下げる優先順位と、改善へ向けたロードマップを作成することになる。
3つ目の「財務評価ワーキンググループ」でも、第三者の監査法人を選定した後に、FIAの財務状況に関する最重要課題を特定。改善が必要な箇所の有無を判断することになる。
CEO選定ワーキンググループとガバナンス評価ワーキンググループは、新上院議長のカルメロ・サンズ・デ・バロスが議長を務め、財務評価ワーキンググループはスポーツ部門副議長のロバート・リードとモビリティ部門副議長のティム・シアマンが共同議長を務めることになる。
この3つのワーキンググループには、WMSCのメンバーがそれぞれに参加する。FIA副会長でバーニー・エクレストンの妻であるファビアナはCEO選定ワーキンググループに入り、かつてBARでチーム代表を務めていたデビッド・リチャーズがガバナンス評価ワーキンググループの一員として選ばれている。
「オープンかつグローバルな多様性を基盤とした枠組みを構築する中で、FIAの新しい時代が始まった」とスレイエムは述べた。
「これは我々の戦略の重要な柱となる。議員のWMSCにおける責任や権限は強化されるだろう。また、この改革を認めてくれたWMSCのメンバーに心から感謝している」
「より効率的な監視モデルが設計され、関係者に共有される優先順位が一本化される。収益性が高く責任のあるFIA運営が行なわれることになるだろう」
「こうした目標を達成し、FIAをモータースポーツとモビリティの世界的な声とするべく、連盟の運営組織と実務組織が緊密な連携を取っていくことになるだろう」
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