ノリス、わずか7周で”トラックリミット違反”5秒ペナルティに王手……エンジニアはレース終了まで「超緊張」
マクラーレンのランド・ノリスは、F1モナコGPの決勝レースで、7周目までにトラックリミット違反を2回犯し、タイム加算ペナルティに王手の状態となっていた。そのことにより、チームのエンジニアは、レースをフィニッシュするまで、気が抜けなかったという。
F1モナコGPの決勝レースで3位入賞を果たしたマクラーレンのランド・ノリス。しかし彼は、トンネルの直後にあるヌーベルシケインで、レース早々にトラックリミット違反を2回犯してしまい、タイム加算ペナルティを受けるまであと1回と迫ってしまった。そのためチームのエンジニアたちは、レースが終わるまで「とても緊張した」状況が続いたという。
今回のモナコGPでは、ターン10(ヌーベルシケイン)がトラックリミット違反の対象として設定されていた。レース中、当該のコーナーでコースをはみ出したドライバーは、2回の違反で警告を示す黒白旗が提示され、3回目の違反を犯すと、タイム加算ペナルティを受ける可能性があった。
ノリスは78周レースの7周目までに、ターン10を2回にわたってはみ出してしまい、早速黒白旗を出され、残りのレース中ずっと、ペナルティを受ける危機に瀕した状態でチェッカーを目指していた。
「最初のエイペックスでミスしてしまい、右に行ってしまった。そしてふたつ目のコーナーをクリアするために左に行った。両方でタイムを失ってしまったんだ」
そうノリスは語った。
「2回とも、ロックアップしたことによるモノだった。そして7周目くらいまでに、2回コースを外れてしまったと思う。間違いなく、僕のエンジニアはとても緊張していたと思う」
「他の人たちも、とても緊張していただろう。だから、理想的なレース序盤じゃなかった。まだ残りの周回数は多く、しかも2回目のスティントもまだ残っていたからね。もっとプッシュできるようなチャンスがやってきた時、もしまたミスを犯してコースオフしてしまえば、5秒のペナルティを受けることになったはずだ。そうなれば、ペレス(セルジオ・ペレス/レッドブル)が僕の前にいただろう」
このトラックリミットの問題だけではなく、レース後半に履いたハードタイヤのフィーリングがよくなかったため、かなり苦しいレースだったと語った。
「ドライブするのがとても難しいマシンだった」
そうノリスは語った。
「すぐにロックアップして、フロントのグリップを失ってしまう状態だった。しかもバンプなどでそれが悪化する。自信を持ってドライブできなかった。セルジオのタイヤ戦略、その中でもどの位遅くピットストップを行なったのかということを聞いて、僕はかなり心配になった」
「壁にぶつかることなく、最終コーナーとターン8をうまく抜ければ、彼に抜かれる可能性はほとんどなかった。だから、それほど悪い状況ではなかった」
ペレスからのプレッシャーを受け始めたノリスは、無線で語りかけるのを止めるように訴えた。
「結局、僕はウィル(ジョセフ/ノリス担当エンジニア)に静かにするように言った。モナコの街中をドライブすること、そして自分がしなければいけないことに集中したかったからだ」
「自分のゾーンにいたいだけだ。バリアに接触するのを避け、自信を持ってドライブして走ることに集中したかった。他のことを考える余裕はなかったんだ」
「だから、20秒先に誰かがいると彼が言ったけど、それは僕はあまり気にかけていなかった。ただドライビングに集中したかったんだ。それだけのことだ」
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