ピレリ、F1イギリスGPから構造を強化した新リヤタイヤ導入へ。オーストリアGPのフリー走行でテスト実施
ピレリは、F1第6戦アゼルバイジャンGPで2件のタイヤトラブルが起きたことを受けて、第10戦イギリスGPから新構造のタイヤを導入する計画を立てているようだ。
写真:: Steven Tee / Motorsport Images
F1にタイヤを供給しているピレリは、F1第6戦アゼルバイジャンGPで2件のタイヤトラブルが発生したことを受けて、F1第10戦イギリスGP(7月18日決勝)から新構造タイヤを導入することを目指しているようだ。
アゼルバイジャンGPでは、ランス・ストロール(アストンマーチン)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がストレート走行中に左リヤタイヤのバーストに見舞われた。この事故を調査したピレリは、走行中のタイヤ内圧が想定よりも低かったことがトラブルにつながったと結論づけた。
そのため、フランスGPからはタイヤの最低内圧が引き上げられた上、タイヤのチェックもより厳格に行なわれるようになった。
一方でピレリは、FIAとF1に現行のタイヤと同じプロファイル(形状)を持ち、サイドウォールを含めてより堅牢な構造を採用したタイヤを導入できないかと尋ねたようだ。安全性に関する変更であるため、チームの同意を得ることなく、FIAがこの変更を導入することが可能だ。
Pirelli tyres
Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images
今回のタイヤ構造変更は、シュタイアーマルクGP初日(6月25日)の午後に行なわれた会議で議論された。この会議では、F1マネージングディレクターのロス・ブラウンが議長を務め、各チームの代表が出席。ピレリのF1及びカーレース部門責任者であるマリオ・イゾラが、構造変更の背後にある考え方について説明した。
この新構造のタイヤは、レッドブル・リンクで開催される第9戦オーストリアGPの初日フリー走行で、各チームが試用することができる予定となっている。オーストリアGPにはC3〜C5のコンパウンドを持つタイヤが持ち込まれる予定だが、”テスト用”としてC4コンパウンドの新構造タイヤが各ドライバーにつき2セット追加供給されるようだ。
「ピレリはFIAやF1、各チームとの合意の下、7月2日(金)に開催されるオーストリアGPのフリー走行で、新しい構造のリヤタイヤをテストし、タイヤの堅牢性をさらに高めるための効果を評価する」
「今回の決定は、先日発表された技術指令やピレリが定めた最新のスタートパラメータ(最低内圧など)に加え、現在は走行時におけるタイヤの状態のリアルタイム監視ができないことを考慮して行なわれた」
「来年、全チームに標準装備されるタイヤ圧監視システム(TPMS)のセンサーが導入されるまでは、この状態が続く。来週の金曜日(7月2日)、各ドライバーにつき2セットの新しいタイヤを用意し、どちらかのフリー走行で使用することになる」
「テストが成功すればイギリスGP以降、現行の仕様に代わって新しい仕様のリヤタイヤが導入される。新しい構造には、2022年に導入される18インチタイヤに採用するために開発された要素が組み込まれている」
「この新しい構造により、ピレリは現行のF1マシンで発生しうる過酷な条件の下で、さらに高いレベルの完成度を保証できるタイヤを提供できるようになる」
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