サインツJr.、フェラーリの戦略決定に翻弄されイライラ募るレースとなるも「チームは最善を尽くしてくれたはず……」
カルロス・サインツJr.は、フランスGPで表彰台を逃したことにフラストレーションを感じているが、フェラーリの戦略を信頼する必要があったと語った。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
フェラーリのカルロス・サインツJr.は、パワーユニット交換により19番グリッドからのスタートとなったF1フランスGPで5位フィニッシュ。大きくポジションを挽回したレースとなったが、表彰台も狙える展開だっただけに彼は悔しさをにじませた。
サインツJr.はレース中盤までにトップ10圏内まで追い上げると、首位を走っていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)のクラッシュでセーフティカーが出動した後は、前を行くマシンを次々とオーバーテイクし、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に次ぐ3番手の座をセルジオ・ペレス(レッドブル)と争っていた。
しかしサインツJr.は他の上位陣とタイヤ戦略が異なり、ハードタイヤでスタート(ほとんどのドライバーがミディアムタイヤを履いてスタートしていた)。セーフティカーのタイミングでミディアムタイヤに交換していたため、レース終盤に向けてタイヤのライフに不安を抱えていた。ピットインするのか、それともステイアウトするのか……無線でチームとピット戦略についてしきりに協議する中、サインツJr.は残り13周でついにペレスを攻略して3番手に上がるも、ここでチームからピットインを命じられた。
サインツJr.はこのピットストップで、1回目のピットストップでのアンセーフリリースによる5秒ペナルティも消化。例年よりもピットレーンの速度制限区域が長くなっていたこともあり、32秒ほどタイムをロスして9番手に転落した。その後はフレッシュタイヤで追い上げ、最終的に5位でフィニッシュした。
サインツJr.は、表彰台圏内に上がったばかりというタイミングでピットインしなければいけなくなったことに苛立ったと認めながらも、チームは全体像を把握しており、あのままミディアムタイヤで走り切ることを懸念していたと語った。
「レッドブルのトップスピードが速かったので、チェコ(ペレス)との戦いは本当にタフだった。だからこそ、最後までそこで戦えなかったことは悔しいけど、タイヤは限界に来ていたと思う」
「彼ら(チーム)はたくさんのデータを見ていて、その結果として僕がこのまま走り切れないと強く感じたというのは確かだ。それ(データ)が作戦の基準になるのだから、僕たちはその数字を信じるしかないし、彼らはきっと最善を尽くしてくれたはずだ」
「もちろん、最後尾からスタートして表彰台圏内まで上がってきた時、何としても避けたいのはピットに入って(ライバルに)道を譲り、タイムをロスするということだ」
「だから僕はもう少しリスクを負いたかったんだけど、チームは最終的にタイヤのことを考えて安全策を採った。これについては理解できるけど、今後一緒に分析していかないといけない」
そう語ったサインツJr.だが、最後列からスタートして表彰台争いができたこと自体は非常にポジティブだったと感じている。
「ハードを履いた最初のスティントは厳しくて大きく順位を上げられなかったし、ピットストップでもロスがあって5秒ペナルティも受けたけど、それでも5位に入り、ファステストラップも記録して表彰台も争えた訳だから、文句はないよ」
「今回のレースは壁となったものがいくつかあったけど、良いバトルもできたし、楽しめた。ダーティエアの中で走ったことで学べることもあったし、ポジティブに捉えるつもりだ」
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