FIA F2&F3、来季から55%の持続可能燃料導入へ。2027年までに100%達成めざす
F1直下のFIA F2とFIA F3は、アラムコと提携を結び、2023年から持続可能燃料を導入すると発表した。
写真:: Red Bull Content Pool
FIA F2とFIA F3は、サウジアラビアの国営石油企業であるアラムコとの提携のもと、2023年シーズンから持続可能燃料を導入すると発表。両シリーズとも、来季は持続可能燃料が55%使用され、2027年シーズン開幕までに100%までその比率を段階的に高めていくという。
F2とF3に導入される予定の持続可能燃料は、現在のパワートレインでも最小限の変更で使用可能な”ドロップイン”方式のモノが採用される。
F2とF3のブルーノ・ミシェルCEOは、導入に向けて次のように語った。
「合成燃料に切り替えるという目標は、近い未来に先進的な持続可能燃料を生産するとしているアラムコのような規模の企業とのパートナーシップによってのみ達成できる」
「F2とF3はワンメイクカテゴリーであり、サプライヤーも単一だ。そのため、このような大きな変化を実現することは容易なことだ」
「F1で現在採用された18インチタイヤ導入のように、イノベーションの役割を担い、合成持続可能燃料への第一歩を踏み出すことができるのは、大変喜ばしい」
今回の発表は、F1およびFIAが推進する持続可能性に関する戦略の一環をなすモノで、FIAは2030年までにカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げている。
FIA傘下のシリーズは全て、2026年以降は100%持続可能な燃料を使用することが求められている。F1では2026年から次世代パワーユニット(PU)と共に、その燃料が導入される予定となっている。
F1のステファノ・ドメニカリCEOは、今回の発表に関して次のように語っている。
「アラムコはこの分野におけるリーダーだ。FIA世界モータースポーツ評議会の承認を受けた上で、F2およびF3の仲間たちと密接に協力しながら、持続可能燃料の構想実現を果たすことになる」
「F2とF3は、未来のドライバーを送り出すだけでなく、モータースポーツにおける最新技術の優れた実験場になっている」
「2026年、F1はゼロエミッションの持続可能燃料に移行し、自動車業界を超えて画期的なソリューションを提供する」
「アラムコを始め全メーカーの協力により、この分野でのカーボンニュートラル推進を加速させることができる」
FIA傘下のシリーズでも、持続可能燃料の導入が目指されている。
世界ラリー選手権(WRC)は、カーボンニュートラル燃料導入の尖兵。1.6リッターガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせるラリー1規定の導入に併せて、2022年から100%の持続可能燃料が既に使用開始されている。
ワールド・ツーリングカー・カップも現在は100%の持続可能燃料導入を目指し、15%のバイオ燃料を使用。WRCと同様にP1レーシング・フューエルを導入している。
また、アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルは、7月のF1イギリスGPでナイジェル・マンセルの1992年チャンピオンマシンであるウイリアムズ『FW14B』を、WRCで使用されているカーボンニュートラル燃料で走らせた。
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