ドゥーハンが完璧なペースコントロールで今季2勝目。岩佐歩夢は8位入賞｜F2第10戦ハンガリー

　FIA F2選手権の第10戦ハンガロリンクのレース1が行なわれ、ジャック・ドゥーハン（ヴィルトゥオーシ・レーシング）がポールポジションからスタートし、今季2勝目を挙げた。

　レース1はタイヤ交換義務のないスプリントレース。28周で争われた。グリッドは予選上位10台がリバースグリッドに並ぶため、ポールポジションは予選10番手のドゥーハン。2番手にエンツォ・フィッティパルディ（チャロウズ）が並んだ。予選で圧倒的な速さを見せた岩佐歩夢（DAMS）は10番手、佐藤万璃音（ヴィルトゥオーシ・レーシング）は15番手からのスタートだ。

　雨予報が外れ、ドライコンディションでレースがスタート。ドゥーハンは蹴り出し悪く、フィッティパルディがホールショット。ただターン2でフィッティパルディが膨らんだことで、ドゥーハンが首位を取り戻し、2番手にはユーリ・ヴィップス（ハイテック）が浮上した。

　ターン1でデニス・ハウガー（プレマ）がローガン・サージェント（カーリン）と接触し、ランオフエリアでマシンを止めたことで、早速セーフティカー（SC）出動。サージェントはフロントウイングにダメージを負い、スロー走行でピットを目指したがリタイアとなった。

　岩佐は9番手、佐藤は13番手で4周目のリスタートを迎えた。ドゥーハンはうまくリスタートを決め、隊列からひとり抜け出す形に。だがヴィップスはドゥーハンとの差を詰め、首位から10台以上が数珠つなぎのDRSトレイン状態となった。

　だが、6番手のユアン・ダルバラ（プレマ）はタイヤが苦しいのかペースダウンするなど、次第に集団がバラけていった。首位のドゥーハンは、ペースを上げ下げしながらヴィップスをDRS圏外に置いたままレースを進めた。

　17周目、アームストロングがダルバラに攻撃を仕掛けたことで、9番手の岩佐までの4台が一気に接近した。アームストロングはターン1アウト側からオーバーテイクを仕掛けた19周目にダルバラと接触。これで失速し8番手に後退したが、懸命なディフェンスで岩佐のオーバーテイクは阻止した。なお、ダルバラとアームストロングの接触は審議対象となり、ダルバラに10秒のタイムペナルティが科された。

　23周目には、リアム・ローソン（カーリン）がダルバラにオーバーテイクを仕掛け、ターン1のイン側に飛び込んだ。オーバーテイクを許したダルバラは、たまらずこの周でピットに入り、ペナルティを消化したこともあって大きく後退した。

　首位のドゥーハンは、巧みにペースをコントロール。最後までヴィップスを寄せ付けず、5.2秒のリードを保ってトップチェッカー。今季2勝目を挙げた。

　2位はヴィップス、3位はフィッティパルディという表彰台の顔ぶれとなった。

　ラスト3周、岩佐は7位浮上を狙ってアームストロングを追ったがオーバーテイクはならず。8位で1ポイントを獲得した。

　佐藤はレースペースが苦しく、最終的に15位フィニッシュとなった。

順位	ドライバー	チーム	周回数	タイム	差	前車との差	ポイント
1	ジャック ドゥーハン	ユニ-ヴィルトゥオーシ	28	-
2	ユーリ ヴィップス	ハイテック	28	5.2	5.200	5.200
3	エンツォ フィッティパルディ	チャロウズ	28	6.3	6.300	1.100
4	フレデリック ベスティ	ARTグランプリ	28	9.2	9.200	2.900
5	フェリペ ドルゴビッチ	MPモータースポーツ	28	7.7	7.700
6	リアム ローソン	カーリン	28	13.5	13.500	5.800
7	マーカス アームストロング	ハイテック	28	20.1	20.100	6.600
8	岩佐 歩夢	DAMS	28	20.7	20.700	0.600
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