師匠ロッシ、初タイトル目指す弟子にエール「バニャイヤは普通の状態じゃない。それは当然」
MotoGPのレジェンドであるバレンティーノ・ロッシは、初タイトル獲得を目指して最終戦バレンシアGPに臨んでいるフランチェスコ・バニャイヤが”普通の状態”ではないと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、今季のMotoGP最終戦バレンシアGPで14位以上に入れば自身初、そしてドゥカティのライダーとして15年ぶりのチャンピオンを獲得できる。まさに王手をかけた状態で、予選8番手から今季最後のレースに臨む。
またバニャイアがチャンピオンとなれば、師匠であるバレンティーノ・ロッシが2009年にタイトルを獲得して以来のイタリア人MotoGP王者が誕生することになる。
昨年MotoGPを引退したロッシは、今回バレンシアGPのパドックを訪れているが、バニャイヤが不安を感じていることを認めた。一方で、タイトルを獲得するために絶好調である必要もないと考えているようだ。
「理論上はペッコ(バニャイヤの愛称)にとって非常に有利な状況だ。ペッコが敗れるとすれば、(ファビオ)クアルタラロが優勝し、ペッコが無得点(正確には15位1点でも)というケースだけだ」
ロッシはそうSky Italyに語った。
「でも最終戦だから、例え23ポイントリードしていても、完走しなければいけないからタフなんだ」
「バニャイヤとはいつもしっかり話し合っている。僕は彼の心理状態を理解しようとしているけど、彼は『全てがOK』だと言っている。だが『眠ることができない』とも言っていた」
「チャンピオンシップを戦う前の晩は、なかなか寝付けず、2~3時間しか眠れないものなんだ」
「彼は(バイクの上で)ちょっと縮こまっているんだ。いつものペッコではないし、絶好調ではないんだ」
「でもバニャイヤがトップでなくても、彼が8位に入れば上出来なんだ。彼はまだ少し難しい状況にあるようだが、それは普通のことで、人間である以上そうでないわけがない」
「それを認めて、ベストを尽くすのが適切なことなんだ」
ひとつ珍しい記録として、バニャイヤがタイトルを獲得すれば1シーズンで5度のリタイアを記録しながらチャンピオンとなった初のライダーとなる。
6月のドイツGPを終えた段階で、バニャイヤはクアルタラロに対して91ポイント差をつけられていた。しかし以降のレースでクアルタラロが調子を落としたのに対し、バニャイヤはシーズン中盤の4連勝などで一気に追い上げた。
「ペッコは決してあきらめなかったと言わなければならない」とロッシは付け加えた。
「トップと91ポイント差というのは大きなハンディキャップだが、彼はミスもしたしアンラッキーもあったのだから、本当のハンディキャップではない」
「彼のライディングもマシンも、常に競争力があった」
「チャンピオンシップは長く、彼は常にそれを信じていた。彼のリカバリーは歴史的なモノだったけど、人々が覚えているのは誰が勝ったかだけなんだ」
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