【スーパーGT】GT500最終決戦、1号車山本が優位か。8号車ARTAは淡々と準備、17号車Astemoは苦戦も諦めず

2021年スーパーGTはいよいよ最終戦。ランキング上位につけるチーム・ドライバーたちは来たる決勝レースを前にどのようなことを考えているのか?

【スーパーGT】GT500最終決戦、1号車山本が優位か。8号車ARTAは淡々と準備、17号車Astemoは苦戦も諦めず

 2021年のスーパーGTも、11月28日に富士スピードウェイで行なわれる第8戦が最終戦となった。GT500クラスは、現時点で6チーム11名にタイトルの可能性が残されている。

 中でも、ポイントリーダーの山本尚貴(1号車STANLEY NSX-GT/60ポイント)は予選を終えて優位な状況にいる。1号車は予選Q1で山本の相方である牧野任祐が目の覚めるようなアタックを見せてトップ通過(注:牧野は57ポイントでランキング2番手となっているため、ドライバータイトルの可能性は残っていない)。Q2を担当した山本は惜しくもポールを逃したものの、1分25秒867という好タイムで2番手を確保した。

「朝のフリー走行の結果を考えると、Q1突破はかなり厳しいかなと思っていました」とスーパーGT公式のインタビューに応えた牧野。「僕たちの要望に想像以上に応えてくれた星(学文)エンジニアに感謝です。頑張ってクルマを用意してくれたチームの皆さんの頑張りに応えられて良かったです」と続けた。

 一方の山本は、予選2番手に終わったことは悔しいとしながらも、決勝に向けた手応えを感じさせるコメントを残した。

 気温・路面温度の低いコンディションが予想される決勝レースに向け、タイヤのウォームアップについての質問が飛ぶと、山本はこう答えた。

「(ウォームアップは)心配していません」

「明日の気温・路面温度次第では今日より厳しくなる可能性がありますし、自分たちよりも良いウォームアップ性能を発揮するチームもあるかもしれません。当然、上位で走り続けられる方が良いですが、(仮に順位を落としても)レースは長いですし、追い上げが可能なサーキットです」

「最後まで何が起きるか分からない、というのは身をもって感じているので、フィニッシュラインを切るまで諦めず、集中して、タイトルを獲りたいです。残念ながら牧野選手にはドライバータイトルがつきませんが、彼と勝ってこのチームが一番だと証明したいですし、チャンピオンらしい戦いをしたいです」

 一方、自力タイトルの可能性を残すランキング3番手の野尻智紀、福住仁嶺組(8号車ARTA NSX-GT/55ポイント)は、Q2を突破するも6番手止まり。決勝では1号車の前でフィニッシュすることが絶対条件なだけに、決して理想的な状況ではない。

#8 ARTA NSX-GT

#8 ARTA NSX-GT

Photo by: Masahide Kamio

「当然ポールを狙っていたので、望んでいた結果ではありません。朝の練習走行の結果を考えると、せめてNSX勢最上位をとりたかったので、かなり悔しいです」とmotorsport.comに語ったのは、8号車のチーフエンジニアを務めるライアン・ディングル。1号車と同等のタイム、つまり1分25秒台のタイムをマークできるという手応えがあったようだが、Q2で福住が記録したタイムは1分26秒169で、一歩届かなかった。

 もちろん彼らもすぐに決勝へと頭を切り替え、約2時間みっちりとミーティングを行なった。ただ、ディングル曰くこれは最終戦に限った話ではなく、第5戦SUGO頃から長時間のミーティングをしているようだ。

「その前までは、そこまで話していなかったので、決勝のセットアップがドライバーの想像していたものと違ったものになることがありました。今ではじっくり時間をとって、レースに向けてみんなで良いセットアップを作っていこうという雰囲気になっています」と言うディングル。今回も納得いくまで決勝向けセットアップに関する議論を行なったようだ。

 8号車にとっては、とにかく1号車の前に出ることが求められる決勝レース。ディングルは、より良いマシンを作った方が勝つだろうと淡々と語った。

「1号車と8号車は同じ車両、タイヤメーカーなので、給油時間などの差はありません。ドライビングの差とセットアップの差、あとは選択したタイヤコンパウンドの差が勝敗を分けると思います」

「僕たちがチャンピオンになるには、1号車の前でフィニッシュする必要がある。1号車の前でフィニッシュするには、1号車よりも速く走る必要がある。平等だと思いますね」

 一方で、ランキング4番手につける塚越広大/ベルトラン・バゲット組(17号車Astemo NSX-GT/52ポイント)はQ1敗退で10番手と苦しい状況。ここから少なくとも3位以上まで追い上げなければ、逆転タイトルの可能性はない。

 バゲットはmotorsport.comに対し、今週末は苦戦しているものの、タイトルへのチャンスがなくなったとは考えていないと語った。

「正直、今日(予選日)はずっと苦戦している。前回のレース(第2戦富士)と同じようなセットアップの考え方で臨んだらうまくいかなかった」

#17 Astemo NSX-GT

#17 Astemo NSX-GT

Photo by: Masahide Kamio

「僕たちのセットアップは暑い時に機能し、寒い時に苦戦する。これは去年と同じだ。解決策を見つけなければいけないが、今となってはもう遅い。1号車と8号車は同じような方向性のマシンだったようで、それがうまくいったみたいだ」

「状況次第では思い切った戦略を採る可能性もある。上位陣は早めにピットインするはずなので、僕たちが下位に沈んでいる場合はそのままロングランをして、FCYが入ってくれることを期待するということもあるかもしれない。尚貴がベストなポジションにいるのは間違いないけど、レースは長いし何が起こってもおかしくない。僕たちにはまだ(タイトルの)チャンスがあると思っている」

 
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