単年契約のプレッシャーはキツかった……ボッタス、移籍で複数年契約の重要性を実感
メルセデスに所属した5年間、単年契約の更新を繰り返してきたバルテリ・ボッタスは、結果を出さなければならないというプレッシャーが悪影響を及ぼしていたと認めた。
写真:: FIA Pool
2021年シーズン限りでメルセデスを離れ、複数年契約でアルファロメオに移籍することが決まっているバルテリ・ボッタス。彼はメルセデスに所属していた5年間、単年契約ゆえに結果を出さなければならないというプレッシャーに苦しめられていたという。
チャンピオンを獲得したニコ・ロズベルグの電撃引退により、2017年にウイリアムズからメルセデスに加わったボッタスだが、以降2021年までの5年間、複数年契約をチームと結ぶことはなかった。毎シーズン、チームと交渉しながらシーズンを戦い、単年契約を更新してきたのだ。
チームに残ってシートを確保するためには、毎シーズン自分の力を証明しなければならないという状況に耐えてきた彼は、アルファロメオへの移籍が決まったことで、これまで見落としてきたことに気がついたという。
「自分が思っていたよりも大きな影響があったのかもしれない」と、ボッタスはブラジルGPを前に語った。
「一旦全てが終わって、今後数年間で何をすべきかが分かってからは、自由になったような気がして、ある意味プレッシャーが少なくなった」
「肩の荷が下りたような感じがした。1年だけでなく、数年先までチームや仲間と一緒に何かに集中できることが分かったんだ」
「通常、自分のシート確保のために戦うには、6ヵ月間くらい必要だ。だからこそ、チームからの信頼を得て数年先までベストを尽くすつもりがあることを知ってもらえるのは、とても良いことだと思う。自分の仕事に集中して、来年のことを考えることができるんだ」
ボッタスは、シートを確保するためにパフォーマンスを発揮しなければならないというプレッシャーを若いドライバーに感じさせることは、チームにとって魅力的だと認めつつも、しばらくするとその状況が負の力を生むこともあると話した。
「プレッシャーにどう対処するかは人それぞれだ。それがどんなプレッシャーなのか、どれくらいの長さなのかにもよる」
「だが5年間も同じような状況に置かれてきた僕にとっては、半年以上先のことを考えることができないのは、うまくいかなかった」
「最初は楽だったが、毎年のように誰がシートに座るかなどの議論があり、気が散っていた。忘れてはいけないのは、ウイリアムズでも似たようなことが多かれ少なかれあったということだ。長期的な視点で物事を考えることができないまま、約9年が経過している」
かつて、ボッタスをマネージャーとしてサポートしていたこともある、メルセデスのトト・ウルフ代表は「プレッシャーこそがダイヤモンドを作る」と発言したことがある。これについてどう思うかと聞かれたボッタスは、次のように答えている。
「僕は彼にこう言うと思う。『それは良いことだ。でも9年も?』ってね」
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