スプリント予選レース、“成功”しても来季『強行開催』はしない……F1ロス・ブラウン「やるなら上手く行くコースで」
F1のモータースポーツ・マネージングディレクターであるロス・ブラウンは、今シーズン試験導入するスプリント予選レースについて、来年も無理に進めるようなことはないと語った。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
7月16日から開始されるF1第10戦イギリスGP。今回、F1は新たな試みとしてスプリント予選レースを導入する。
週末のスケジュールが大きく変更されることになるが、F1首脳陣はこの変化がファンに受け入れられると自信を持っており、2022年以降に6つのグランプリでこのスプリント予選レースを行なう道筋を付けたいと考えている。
ただF1のモータースポーツ・ディレクターであるロス・ブラウンは、スプリント予選レースというアイデアを来季以降も続けるかどうかは、今季の試みが機能した場合のみだと語っている。
ブラウンは、スプリント予選レースというアイデアが古参のファンに賛同されないかもしれないということを認識しており、より広い視聴者層へのアピールが叶わなかった場合、無理に推し進める理由はないと考えているのだ。
「(スプリント予選レースが)仮に成功しないことが明らかならば、我々がそれを無理に進めることはない」
ブラウンはそう語る。
The busy pre race grid
Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images
「ファン、そして観客を引き込むことができず、我々にとって益のないものならば、(無理に続ける)動機は存在しない」
「今回の素晴らしい点は、シーズンを通じてではなく、3つのグランプリで行なうという点だと思う。過去、F1は常に何か調整を行なう時には、それで苦労してきた」
「数年前の予選での失敗を覚えている。当時は幸運なことにシーズン中に修正することができた。苦戦することは誰もが予想していたし、実際そう判明した」
「今回は3イベントでこのフォーマットを試すことになる。成功しなかった場合や、望んだような反応が得られなかった場合、我々は立ち止まり、今までのように他の取り組みを検討することになるだろう」
そう語ったブラウンだが、仮にF1が2022年シーズンもスプリント予選レースを継続することになった場合、F1は“適切な会場”を選ぶという難しい問題に直面することになる。
しかしながらブラウンは、単に高額な入札をした会場にスプリント予選レースのフォーマットを“売りさばく”ようなことはないと強調する。そうしてしまった場合、ファンにとって魅力的でない場所でスプリント予選レースが開催される危険性があるからだ。
「どんな組織にも、それぞれの立場の人間がいると思う。そして商業部門の人間は彼らの立場から、レーシング部門の人間は彼らの立場から主張をする」
「だからステファノ(ドメニカリ/F1CEO)と私、そしてもう数人でどこを第一候補とすべきかを推薦することになるだろうし、チームも同様のことを行なうだろう。そして、それをよく勘案したものになる」
「全ての開催地から商業的な利益を得られることを望んでいる。そうすれば、(スプリント予選レースを)やりたいという強い理由付けになってくるからだ」
「ただ、スプリント予選を成功させるために我々がこれ(開催枠)を“売りさばく”ようなことはないと思っている。この仕組みが上手く機能しないサーキットに行っても何の利益ももたらさないし、短命に終わってしまうだけだ」
「スプリント予選レースはその価値や、興奮、成功を示すことのできるサーキットでのみ行なうと決める必要がある。話はそこからだ」
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