今年のF1は大半が無観客レースに……来場できないファンのため、無料放送が増える?
F1は、2020年のレースの多くが無観客で行なわれる可能性が高まる中でも、無料でのテレビ生中継を増やす計画はないと語る。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、開幕が大きく延期されている2020年シーズンのF1。しかしF1は、6月2日(月)にヨーロッパ内で開催する第8戦までのカレンダーを発表した。ただこれらのグランプリは、新型コロナウイルスの感染再拡大を防止する意味合いもあり、無観客で行なわれることになる可能性が高い。
サッカーなど他のプロスポーツも、軒並み試合を再開させており、これらもやはり無観客で行なわれている。そしてこの試合の模様をスタジアムで観られない観客のためということもあり、無料でのテレビ放送が実施されている場合が多い。一方でF1は、無料放送を増やすことはなく、現在の放送体制を維持するという。
イギリスでは基本的に、F1は有料チャンネルであるSkyのみで生中継がされている。チャンネル4では無料で観ることができるが、予選ハイライトと決勝レースは、いずれもディレイ放送である。ただイギリスGPのみ、チャンネル4で無料生中継が行なわれる。
シルバーストンでは今年2レースが行なわれることになったが、そのうち1週目のイギリスGPのみが、チャンネル4でも生中継される予定。”70周年記念GP”と名付けられた同地での2週目のレース生中継は、Skyのみでの放送となりそうだ。
F1の公式WEBサイトに投稿されたQ&Aでは、F1でいくつかのレースが無料視聴できるようになる可能性について、次のように解説されている。
「F1には既存の放送契約があり、長期的なパートナーとの契約を守ることは、正しいことであると考えています」
「シルバーストンではふたつのイベントを開催し、そのうちのひとつはイギリス国内で無料でご視聴いただけます。各市場の状況はそれぞれ異なりますが、レースのライブ放送を補完する包括的な、ハイライトのパッケージもあります」
なおレースが無観客で行なわれるとはいえ、今年のF1各グランプリには、約2000人のスタッフが関わることになるはずだ。そのうち1200人は必須のスタッフだが、これは通常ならば3000〜5000人に匹敵する仕事をこなさねばならない。F1チームは通常1チームあたり130人だが、今年はそれぞれ80人しかレースに帯同しないことになっている。
放送に関するスタッフも削減される予定で、通常の250人ではなく、各レース60人のスタッフで賄うことになる。これはリモートでの操作も併用することを選択したことにより実現できるという。
なお日本では、この8戦についてはDAZNで全セッションが配信されることが既に決まっている。
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