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それ本当に必要……? ポーパシング対策に関する”極端な”レギュレーション調整にF1チームの半数が反対

FIAはポーパシング対策として来季のレギュレーション変更を目指しているが、少なくとも5つのF1チームが反発していることが分かった。

The cars in Parc Ferme after the race

写真:: Mark Sutton / Motorsport Images

 FIAの2023年に向けたレギュレーション変更に対し、少なくともF1チームの半数が反対していることが分かった。

 2022年シーズンのF1では、グラウンドエフェクトカーの復活と共に現れた、空力的な影響によりマシンが上限に振動するポーパシングの問題が取り沙汰されてきた。

 ドライバーから身体的な弊害を引き起こす可能性について声が上がったことを受け、FIAは短期的・中長期的な介入を決定した。

 サマーブレイク明けのベルギーGPからは垂直振動の許容値を設定するエアロダイナミック・オシレーション・メトリック(空力振動測定法/AOM)や現在パドックを騒がせるフレキシブルフロアの取り締まりが開始される。

 そして2023年に向けては、テクニカルレギュレーションの変更も進められている。

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 オーストリアGP後の技術諮問委員会(TAC)での議論を経て、来季はフロアのエッジを25mm上げ、ディフューザーの立ち上がり部分を持ち上げられることとなるとFIAは表明している。また、フロアの横方向のたわみテストが強化され、振動量を監視するためより正確なセンサーの使用が義務づけられる。

 現在、この変更案は世界モータースポーツ評議会での承認を得る段階にある。F1チームは来季に向けたマシン開発を進めているが、より具体的かつ詳細なレギュレーション内容のFIAからの提示を待つ必要がある。

 ただこうした一連の措置は、ここ数戦では各チームが独自に対策を進め、ポーパシングの影響が影を潜めていることもあり、不必要な変更に高い開発コストを払うことに不満を持つF1チームから既に反発を招いている。

Ferrari logo reflected in the FIA truck

Ferrari logo reflected in the FIA truck

Photo by: Charles Coates / Motorsport Images

 反発しているのはフェラーリやレッドブル、アルファロメオ、ハース、ウイリアムズといった5チームが中心。彼らは、FIAが介入の根拠としている安全性の問題が妥当なモノであるかに疑問符を浮かべており、別の解決策を探っていることが分かっている。

 F1テクニカルレギュレーションの第1章2.2条には、「FIAが安全上の理由から行なったいかなる変更は、予告や遅延なく適用される」と記されており、FIAはF1の統治機構として安全性の問題については、F1チームの賛否に関わらずレギュレーション変更を行なうことができる権限を有している。

 そのため、レギュレーション変更に不満をもつチームは、 FIAが進める計画は真に安全上の理由によるモノではなく、許されるべき変更ではないと主張するべく、FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長にロビー活動を展開していることが分かっている。

 この状況をよく知る関係者によると、通常のF1委員会で重要なレギュレーション変更が可能な”スーパーマジョリティ”に達する計8チームが、極端ではない妥協案を支持しているとのことだ。

 FIAが進める大きなレギュレーション変更ではなく、10mm程度のフロアエッジ引き上げなどより細かな微調整であれば、現段階からマシンデザインを根本的に見直す必要がないため、多くのチームから支持を集めることも可能だ。

 FIAが表明通りの変更を押し進めた場合、チームがどのような手段で変更に対抗できるのかは分かっていないが、完全に無視できない要因となるのがフェラーリの拒否権。2021年から適用されている新コンコルド協定の一部として、彼らは特定のレギュレーション変更に待ったをかけることが可能なのだ。

 ただこの拒否権のみによって、安全性を理由とするレギュレーション変更を止めることができる可能性は低いと考えられ、この件に対して拒否権の履行が可能であるかという点においても不明確だ。

Mercedes W13 floor comparison

Mercedes W13 floor comparison

 反対するチームの多くが、FIAによって導入されるレギュレーション変更がライバルであるメルセデス優位に働くことを恐れている。実際、一連の短期的・中長期的措置はポーパシングに苦しめられてきたメルセデスを利するような形で進められてきた。

 またメルセデスがポーパシング問題を過度に悪化させ、FIAがレギュレーション変更に踏み切らざるを得ない状況に持っていったのではないかと懸念する声もある。

 あるチーム代表はこう語っている。

「2023年に向けた変更は非常に極端だ。というのも、メルセデスは来年に向けて40%のダウンフォース増加が見込めると主張し、FIAに行動を起こすよう促している」

「もしメルセデスが本当にそうしているのなら、彼らに世界選手権を明け渡すのと同じだ」

 ただFIAは、一連の措置はあくまでも現行レギュレーション下のマシンの安全性を確保することだと主張している。

 先週発表されたFIAの声明では、次のように記されている。

「安全性の問題に介入するのはFIAの責任であり、特権だ。レギュレーションでこうした措置を取ることが認められているのは、各チームの競争力や影響いかんに関わらず決定できるようにするためだ」

 
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