ラッセル、悔しい予選Q2敗退。原因は「勝手にアクセルが踏まれるような」トラブル……メルセデスは問題解消できず
F1シンガポールGP予選でQ2敗退を喫したメルセデスのジョージ・ラッセル。セッション後に、謎のハンドリングトラブルが原因だったと語っている。
写真:: Steve Etherington / Motorsport Images
マリーナベイ市街地サーキットを舞台に行なわれているF1シンガポールGP。予選でメルセデスのジョージ・ラッセルはQ3進出を逃したが、それには「ブレーキング後もマシンが後ろから押されるような」謎のハンドリングトラブルが大きな影響を与えていたと明かした。
グランプリ初日からラッセルはマシンの扱いに苦戦。フリー走行1回目、2回目ではターン11を直進するという同じような形でもコースオフしていた。そしてグランプリ2日目の予選ではその症状がさらに悪化していったという。
「FP1で発生した問題が繰り返され、コーナーに入る度にスロットルが開けられているような感じだった」
ラッセルはmotorsport.comの取材に対してそう語った。
「マシンが完全に押されているんだ。データでもこの問題は確認できていると思うけど、予選が進むにつれて、だんだん悪化していったんだ」
「だから、低速コーナーでは何もできなかった。本当に誰かが僕を後ろから押そうとしているような感じだったよ。本当に残念でならない」
チームはその原因を特定できているのかとラッセルに尋ねると、彼は次のように答えた。
「正直に言うと、分からないんだ。マシンを降りた直後に、データ上で何かあるとエンジニアには伝えられている」
「でも予選の1周目からそれはあったし、その後もどんどん悪化していた。ここでのマシンのスピードやレースペースを考えると本当に悔しいね」
George Russell, Mercedes W13
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
ラッセルはスロットルが開けられているような感覚だと表現したが、今回のトラブルはスロットルの問題でも、うっかりペダルを踏んでしまったという初歩的なミスでもないと断言している。
「スロットルとは関係ない。コーナーの進入でスロットルを開けているような感覚だったよ」
「ブレーキングしてから、エイペックスを越える前にスロットルを開けて、そのままマシンが流れてしまう……そんな感じだった。何が原因なのかは分からないけど、僕らはお手上げ状態だった」
予選で発生したトラブルはFP1やFP2と同じモノかと尋ねると、ラッセルはこう答えた。
「うーん、分からないね。両方とも、かなり奇妙な感じだった」
「僕はどこかに責任を押し付けたいわけじゃないよ。ただ、これまでのレースでそう思ったり、感じたりすることは一度もなかったのに、FP1の時点で明らかにそれが発生していたと僕は思う。そして予選に出た途端、何かがおかしくなったんだ」
「グリップはすごく良かったから、ブレーキを完全に離して全てのコーナーに入っていけた。でも、(トラブルのせいで)どこでも真っ直ぐ進んで行ってしまった……どのコーナーも曲がれなかったんだ」
ラッセルがQ2敗退の11番手となった一方で、チームメイトのルイス・ハミルトンは3番手を獲得。その結果が証明した通り、空気抵抗が多いという弱点の影響が少なくなる低中速のマリーナベイ市街地サーキットは、今季のメルセデス『W13』が得意とするコースのひとつと言われてきた。
コース幅が狭くストレートも比較的短いことから決勝レースでのオーバーテイクは容易ではない。ラッセルは、好位置からのスタートが望めただけに、今回のトラブルはフラストレーションが溜まるモノだったと語る。
「パフォーマンスがどうであれ、優勝も狙えるマシンを手にしているのに決勝レースを11番手からスタートしたいとは絶対に思わないだろう?」
「ここはレースで毎回、セーフティカーが出動している。ライバルと異なる戦略を採る必要があるから、ピットストップが複数回になると良いね。ただ、一筋縄ではいかないレースになるだろうね」
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