コロナの影響がここにも……F1新規則の導入は2022年に延期へ。全チームが同意
F1は、2021年に導入する予定だった技術規則を2022年に延期することに同意した。


F1は2021年に技術規則を大幅に変更し、オーバーテイク促進を目指した全く新しいコンセプトのマシンがグリッドに姿を現す予定となっていた。しかしながら、新型コロナウイルスの流行によってマシン開発に支障をきたすことが予想されるため、規則の導入を2022年に延期する方向でF1側とチーム側が合意した。
3月19日(木)に行なわれた電話会談では、F1会長のチェイス・キャリーとF1モータースポーツ部門の責任者であるロス・ブラウン、そしてFIA会長ジャン・トッドが出席し、これらについて議論した。
各F1チームの代表はそれ以前に会談を行なっており、世界経済全体が新型コロナウイルスの影響を受ける中、各F1チームも分配金を受け取れないなど、財政に打撃を与えられる可能性を懸念していた。
そんな中で、全10チーム中9チームが既に新規則の導入延期に賛成していた。唯一保留していたのはフェラーリだが、それは延期による影響を慎重に検討するための時間を確保したかったためであり、19日の会談ではフェラーリも延期に協力的であることが確認されている。
これにより全チームが2022年の新規則導入に賛成した格好となり、F1側もそれに合意する形となった。
よって基本的には、2020年の技術規則が2021年もそのまま維持される。また、シャシーやギヤボックスといった主要コンポーネントは開発が凍結されるようだ。そのため、各チームは空力開発でライバルに差をつけなければならない。
その後2021年シーズンには、予算制限を含む財政レギュレーションが予定通り導入される。つまり、全てのチームは限られた予算の中で新コンセプトのマシン開発に取り掛からなければならないのだ。
また、新規則導入延期の詳細については、今後詳細に議論された後、世界モータースポーツ評議会の承認を得る必要がある。
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