フェラーリ、来季に向けた開発の焦点を“リヤ”と明言。トークン使用で全く新しい構造に?
フェラーリは来季より上位のグリッドを目指すため、開発トークンを使って来季使用するマシンのリヤエンド部分を改良するようだ。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
フェラーリは今季、厳しいシーズンを送っている。パワーユニット(PU)の性能が前年よりも低下してる上に『SF1000』は空気抵抗の多いマシンとなっているなど問題は山積みで、中団での戦いを余儀なくされている。
ただ、新型コロナウイルスの流行を受けて導入されたコスト削減策の一環として、各F1チームは2021年に向けてのシャシー開発を著しく制限されている。基本的に開発はトークンシステムで管理されており、各チームはそのトークンを使用して、主要エリアをひとつアップグレードするか、ふたつの小規模エリアをアップグレードすることができる。そのため、苦戦中のフェラーリも来季に向けてシャシーを一新することはできない。
フェラーリの拠点であるマラネロでは既に新しいPUの開発が進められているが、その一方で、シャシーエンジニアリングの責任者を務めるシモーネ・レスタは、来季のマシン開発において焦点を当てている部分について明らかにした。
「我々はリヤ部分を作り替える」
レスタはイタリアの『Autosprint』にそう語った。
「2021年に向けて、シャシーと空力の観点で開発する余地がある領域はそこだと思っている」
「加えて、来季FIAはタイヤへの負荷を制限するために空力負荷を減らそうとしているが、マシンのリヤ部分はこのレギュレーション変更の影響を受けることになるだろう」
「これらの(フロアに関するレギュレーション)変更の結果、全てのチームはダウンフォースをある程度失うため、それをできる限り取り戻すことが不可欠になる。こういったことから、開発トークンを使うべき最も重要な領域はリヤだと考えている」
PUの開発も進んでおり、マシン開発の方針も定まっているフェラーリだが、レスタは2021年にフェラーリが大きな飛躍を遂げる可能性について慎重な姿勢を見せた。
「見かけほど自由ではない」とレスタ。
「(オフシーズンの間はPUを)自由に開発することができるが、2021年の開幕戦以降は凍結される。そこからは手出しできないのだ」
「空力開発は例え自由だとしても、その根本にある構造によって制限されている。空力の分野はドレスと同じだ。最終的には“ボディ”の寸法が影響を与えることになる」
「ノーズの構造が変わらなければ、新しいフロントウイングをデザインすることはできるかもしれないが、私の決定権も限られている。こういった開発の凍結や制限があるため、1シーズンでトップとの差を十分縮めるのは難しいと考えている」
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