FIA、F1フランスGPのVSCリスタート遅れの原因を説明。システムが誤作動し混乱招く
FIAはF1フランスGP決勝で、VSC明けのリスタートが遅れたことについて、ハードウェアの問題が原因だったと説明した。
写真:: Alastair Staley / Motorsport Images
F1フランスGPの決勝レース終盤、バーチャルセーフティカー(VSC)からのリスタートがうまくいかなかった理由について、FIAはハードウェアの問題が原因だったと説明した。
決勝レースの終盤、49周目にアルファロメオの周冠宇がエンジントラブルでコースサイドにマシンを止めたことで、VSCが宣言された。
周のマシン回収はすぐに終わり、コースがクリアになるとレースコントロールはチームに公式メッセージ送信システムを通して、VSC終了が近いというメッセージ(VSC ENDING)を送信した。
F1の競技規則では、『その後10秒から15秒後の任意の時にFIA灯火パネルに表示されている”VSC”が緑色に変わり、ドライバーは即時レースを継続することができる』とされている。
しかし今回はすぐにVSCが解除されることはなかった。その後、2度目の『VSC ENDING』のメッセージが出され、レースは再開された。
こうしたレース再開手順の遅れは一部のドライバーの混乱を招いた。ジョージ・ラッセル(メルセデス)と3番手を争っていたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、加速のタイミングを逃してラッセルにオーバーテイクを許してしまったのだ。
ペレスはレース後、次のように語っている。
「正直なところ、VSCがリザルトの妨害になったことは残念だ。そうであってはならないのに、今日はそうなってしまった」
「『VSC ENDING』のメッセージは完全に間違っていた。ターン9で終了すると言われていたのに、ターン12まで続いたんだ」
FIAは、レースのリスタートが遅れたのは、コンピューターシステムの問題によるもので、バックアップへの切り替えを余儀なくされたと説明している。このバックアップは意図したとおりに機能したが、再スタートに遅れが生じたということだ。
FIAは次のように発表している。
「ハードウェアの問題により、2回目のVSC終了メッセージが送信された。その結果、バックアップシステムへの自動切り替えが行なわれ、そのシナリオ通りに機能した」
「同じ情報が全チームに同時に送信される。トラックサイドのパネルにグリーンライトが表示されるまでのカウントダウンの時間は常にランダムだ」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、重要なのは何が間違っていたのかについてFIAから説明を受けることだと言い、この件に関して特に動揺はしていないようだ。
「我々は事実を理解したいだけだ」と彼は語った。
「チェコ(ペレス)と話をしたところだが、我々はシステムに何らかの不具合が起きていたということを理解したいだけだ」
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