ハースの強面ボス、スチュワード批判でまたもFIAに呼び出し受ける。「素人が決めてる」とモナコGPのペナルティに不満爆発
ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、レーススチュワードに対する批判を行なった結果、FIAからの呼び出しを受けることになった。
写真:: FIA Pool
ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表は率直な物言いが人気の人物であるが、彼の発言がまたしても問題となり、FIAによる召喚を受けてしまった。
今回問題となっているのは、シュタイナー代表のレーススチュワードに対する批判だ。前戦モナコGPのオープニングラップで発生した接触で、自チームのニコ・ヒュルケンベルグにのみペナルティが科されたことに、シュタイナー代表は不満を示していた。
シュタイナー代表は、他のドライバーがもっと酷いことをしている一方で、ヒュルケンベルグのみがペナルティを受けているのは不公平だと考えているのだ。
「1周目に、我々は衝突ではないと思われるモノでペナルティを受ける」とシュタイナー代表は言う。
「レース中に他の人達がぶつかっても、黒白旗(警告)で済まされる。これはとても矛盾があると思っているんだ」
「マイアミで発生したニック・デ・フリーズ(アルファタウリ)とランド・ノリス(マクラーレン)の1周目の衝突を考えてみよう。だがアレはどうやら衝突ではなかったらしい」
さらにシュタイナー代表は、裁定に一貫性が欠けているため、レーススチュワードという役割でも他のスポーツの審判と同じように、専門家を集める必要があると主張した。
Guenther Steiner, Team Principal, Haas F1 Team
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
「どのプロスポーツでも、プロの審判が務めているものだ」とシュタイナー代表は続ける。
「F1は世界でも最も大きなスポーツのひとつだ。しかしキャリアで何百万ドルも投資している人運命を、未だに素人が決めている。そして(裁定に)一貫性がないため、常に議論が起こる」
「我々はそれを強化する必要があると思うし、今がその時だ。何年も何年もこういったことを話し合ってきていているのに、堂々巡りになってしまっている」
こうしたシュタイナー代表の発言は、FIA内部での受けが悪く、F1のメディアデリゲートが送付した報告に従い、彼はスペインGPの予選前に召喚されることになった。なおFIAの声明では、召喚の理由は以下の3つの国際モータースポーツ競技規則だという。
12.2.1.c
競技の公正または自動車スポーツの利益を阻害する性質を有する詐欺行為または不正行為。
12.2.1.f
FIA、FIAの組織、FIAのメンバー、またはFIAの執行役員に対する、さらに一般的にはモータースポーツの利益やFIAが擁護する価値観に対して、誹謗中傷や損失を引き起こす、いかなる言葉、行為または記述。
12.2.1.k
以下に対するあらゆる不正行為(ただし、これに限定されない)。
・ ライセンス保持者、
・ 競技役員、
・ FIAの役員またはスタッフの一員、
・ 主催者またはプロモーターのスタッフの一員、
・ 競技参加者のスタッフの一員、
・ 上記のいずれかの当事者に対する製品またはサービスの供給業者(または請負業者もしくは下請業者)。
・ ドーピング・コントロール・オフィシャル、あるいは付則Aに基づいて行われるドーピング・コントロールに関与するその他の者。
もっとも、シュタイナー代表がスチュワードに対する発言で呼び出しを受けるのは今回が初めてではない。2019年のロシアGP後、ケビン・マグヌッセンに対しトラックリミット違反でタイムペナルティを科されたことで、「馬鹿なスチュワード」と避難し、召喚を受けた結果、罰金を科されている。
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