ハミルトン、”片膝抗議”否定のペトロフをスチュワード選出したFIAの判断を疑問視
ルイス・ハミルトンは、人種差別への抗議活動についての発言が物議を醸したヴィタリー・ペトロフをポルトガルGPのスチュワードに選出したFIAの判断を疑問視している。
写真:: FIA Pool
メルセデスのルイス・ハミルトンは、FIAがF1第12戦ポルトガルGPのスチュワードに、元F1ドライバーのヴィタリー・ペトロフを選出した理由について、理解できないと語った。
F1とFIAは今シーズン、反人種差別のメッセージを強く発信しているが、ペトロフは最近のインタビューでレース前にドライバーが片膝をつく抗議活動を支持していないと語り、物議を醸したのだ。
ペトロフはロシアのサイト『Championat.com』のインタビューで、「正直なところ、片膝をつくセレモニーは理解できない」と語った。
「僕たちの伝統に従えば、人々がひざまずく機会はふたつだけだ。神殿で神の御前にいる時、そしてプロポーズをする時だ」
「このジェスチャーで、彼らは人種差別との戦いに注目を集めようとしている。ロシアにはそれとは違ったメンタリティがあり、ハミルトンが言っているような問題はないんだ」
「全ての人に敬意を払うべきだが、全てをもっとグローバルに考えて、資金調達のための組織を作るなどの活動をする必要があると思う」
またペトロフは、トスカーナGPの表彰式でハミルトンがTシャツを着用し、アフリカ系アメリカ人のブリオナ・テイラーが警察のミスにより射殺された事件に抗議したことにも言及した。
「観客の半分は説明されるまで、そのシャツが何のためのものなのか全く理解していなかったと思う」
そうペトロフは付け加えた。
「もしドライバーのひとりがゲイであることを告白して、レインボーフラッグ(LGBTの尊厳と社会運動を象徴する旗)を持ち、みんなゲイになるように促したらどうだろう? たくさんの例があると思う」
実際、トスカーナGP後から表彰式でドライバーはドライビングスーツをしっかりと着用しなければならないという指針が示されたため、ハミルトンのような抗議行動は行なうことができなくなった。ただ、ペトロフの挙げた”例”が適切だと考える者もまた多くはないだろう。
ペトロフがポルトガルGPのスチュワードに選出されたことについて、違和感を感じるという意見もソーシャルメディアで散見される中、ハミルトンはなぜペトロフが選ばれたのか困惑していると語った。
「そんな信念を持っていて、僕たちの活動を声高に反対している人を雇うというのは驚きだよ」
「それについては彼ら(FIA)に訊くべきだと思う。僕にできることは何もない」
「だけど、僕たちが生きている今という時代を理解し、僕たちを取り巻く問題に敏感な人間を、そこに入れるべきだと思う」
「彼らの目的が何なのか、なぜ彼がそこにいるのか、僕には理解できない。他に良い選択肢が無かったわけではないだろう」
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