F1ハンガリーGP予選:異次元メルセデス、またしても。ハミルトン、レコード更新PP。フェルスタッペン7番手
F1第3戦ハンガリーGPの予選が行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポールポジションを獲得した。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
F1第3戦ハンガリーGPの予選がハンガロリンクで実施され、メルセデスのルイス・ハミルトンがコースレコードを更新する驚愕の走りで、ポールポジションを獲得した。
降雨が心配されていた予選。ハンガロリンク上空を今にも泣き出しそうな厚い雲が覆う中、なんとかドライコンディションが保たれた。気温は18度と夏のハンガリーにしてはかなり涼しく、路面温度も27度とあまり上がらず、予選開始時刻を迎えた。
■Q1から熾烈な争い。ウイリアムズ2台がQ2へ
18分間の予選Q1は、雨が降ってくる前にタイムを出しておこうと、ピットレーンで多くのマシンがセッション開始を待った。ただ混雑を嫌ってか、ルノーの2台はガレージで機を伺った。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンを先頭に、各車がアタックへ。フェルスタッペンが1分16秒136を記録するが、それをメルセデスのバルテリ・ボッタスやルイス・ハミルトン、レーシングポイントのランス・ストロールとセルジオ・ペレス、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が上回っていった。
そのままコースに残り2度目のアタックを行なうマシンが多く、ハミルトンが1分15秒420までトップタイムを更新。そんな中、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)がバイザーを手で拭う仕草を見せ、雨粒が落ちてきている様子が伺えた。
残り時間が10分を切ってくると、一旦ピットに戻るマシンが増え始めた。この時点で、Q1脱落圏内にいるのはニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)とアルファロメオ勢、ハース勢。懸命にアタックを続けたロマン・グロージャン(ハース)がタイムを更新し、ダニール・クビアト(アルファタウリ)がQ1敗退圏内に落ちるが、クビアトも11番手までタイムアップしてみせた。
上位陣がピットに留まる中、3、4番手のレーシングポイント勢がコースイン。ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)やベッテルもアタックへ向かった。
ここで驚きのタイムアップを果たしたのがラッセル。なんと3番手までジャンプアップすることに成功した。さらにラティフィもQ1敗退圏内から抜け出し、8番手までポジションを上げた。この間にレーシングポイント勢もタイムアップ。ペレスが1分14秒681を叩き出しトップに立ち、ストロールも2番手につけた。
残り時間を3分を切ると、早々にピットに戻ったレーシングポイント勢以外がコース上に。各車が続々とアタックし、オーダーが次々と入れ替わっていった。
セッション終了間際には、フェルスタッペンがギリギリQ2進出が可能な15番手まで落ちてしまう。しかしフェルスタッペンはタイムを更新し8番手となり、からくもQ1敗退を免れることになった。
Q1トップはストロール。ペレスが2番手に続き、ハミルトンは3番手となった。ウイリアムズはラッセルが9番手、ラティフィが11番手で2台ともQ2へと駒を進めた。
結果、Q1敗退となったのはケビン・マグヌッセン(ハース)、クビアト、グロージャン、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)。
■メルセデス、レーシングポイントがミディアム選択。アルボンがQ2で姿消す
決勝スタートタイヤを左右するQ2は、メルセデスやレーシングポイント、ルノーの3チーム6台がミディアムタイヤで走行開始した。
ここで主導権を握ったのはメルセデス。ハミルトンが1分14秒261を記録し、ミディアムタイヤながらコースレコードを更新した。ボッタスもそれに続き、盤石の態勢。ベッテルが3番手、フェルスタッペンが4番手に続くが、ハミルトンとは0.8秒以上の差をつけられた。
5、6番手にはマクラーレンのランド・ノリスとカルロス・サインツJr.が続き、ミディアムタイヤのストロールとペレスが7、8番手につけた。
アルファタウリのピエール・ガスリーは、9番手。エンジンにトラブルがあると無線で訴えたものの、チームからは『セッション中には直せないからプッシュを続けてくれ』と返答があった。
セッション後半のアタックに向けて、ルノー勢はミディアムタイヤでのQ2通過を諦め、ソフトタイヤを履いて出撃。一方、レーシングポイント勢は再度ミディアムタイヤを装着し、タイムアップを狙った。
トラブルを抱えたガスリーがアタックを諦める中、他14台が最後のアタックへ。ここで大きな順位変動はなかったものの、フェルスタッペンやストロールなどが自己ベストを更新した。
Q2敗退はダニエル・リカルド(ルノー)、ラッセル、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)、エステバン・オコン(ルノー)、ラティフィの5台。レッドブルはアルボンがここで脱落。大健闘のウイリアムズは、ラッセルが12番手とアルボンを上回った。
■メルセデス、またしても異次元。ハミルトン驚異のレコード樹立
なんとかドライコンディションを保ち、12分間のQ3がスタート。週末の勢いを示すように、ストロールが先陣を切ってコースインした。
まずはストロールが1分14秒671をマーク。しかし、ハミルトンが1分13秒613という脅威のタイムを叩き出し、好調レーシングポイントに対してすら1秒以上のタイム差をつけた。
ボッタスはハミルトンに0.311秒届かず。フェルスタッペンは4番手としたが、ハミルトンとは1.2秒以上という絶望的なギャップをつけられた。
ペレスはアタック中にトラックリミット違反を犯し、タイムが抹消。マクラーレン勢は5~6番手、フェラーリ勢は7~8番手となった。
雨を警戒してか、残り時間5分以上を残してフェラーリ勢が2セット目のタイヤを履いてアタックへ。空いたコース上で2台ともにタイムアップし、ベッテルが4番手、ルクレールが5番手となった。
フェラーリ勢と同じようなタイミングでレーシングポイントの2台もアタックを敢行。ストロールはポジションこそ変わらなかったものの、0.2秒以上タイムを更新。ノータイムだったペレスも4番手と、上位に食い込んだ。
しかし、メルセデスはまだ余力を残していた。ハミルトンはセクター2と3で全体ベストを更新し、1分13秒447でコースレコードをさらに塗り替えた。
ボッタスも意地を見せ、ハミルトンと0.107秒差に食らい付き、メルセデスのフロントロウ独占を完成させた。
フェルスタッペンはソフトタイヤを使い果たし、最後は中古タイヤでのアタックに。タイム更新をすることはできず、7番手に終わった。ガスリーはアタックできず、10番手となっている。
順位 | ドライバー | タイム | 差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|
1 | ルイス ハミルトン | 1'13.447 | 214.734 | |
2 | バルテリ ボッタス | 1'13.554 | 0.107 | 214.422 |
3 | ランス ストロール | 1'14.377 | 0.930 | 212.049 |
4 | セルジオ ペレス | 1'14.545 | 1.098 | 211.571 |
5 | セバスチャン ベッテル | 1'14.774 | 1.327 | 210.923 |
6 | シャルル ルクレール | 1'14.817 | 1.370 | 210.802 |
7 | マックス フェルスタッペン | 1'14.849 | 1.402 | 210.712 |
8 | ランド ノリス | 1'14.966 | 1.519 | 210.383 |
9 | カルロス サインツ Jr. | 1'15.027 | 1.580 | 210.212 |
10 | ピエール ガスリー | |||
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