F1の予算制限、”本領発揮”は2023年? アルファタウリ代表「今季も差は縮まるはずだが……」
アルファタウリのフランツ・トスト代表は、予算制限によって各チームの戦力差が縮まると考えているが、その影響は2023年にさらに強まると予測している。
写真:: AlphaTauri
アルファタウリのフランツ・トスト代表は、予算制限によって今季は各チームのパフォーマンス差が縮まると予想しているが、予算制限の効果が本格的に現れるのは2023年だと考えているという。
2021年に予算制限が導入された際、予算額は1億4500万ドル(約167億円)だったが、2年目の2022年は1億4000万ドル(約161億円)に予算が削減。チームが研究開発やマシンの製作・走行に費やせる金額がさらに制限されることになる。
トストは、規模の大きなチームは昨年前半、2022年のマシンをデザインする際により多くのリソースを使うことができ、スタッフを整理する上で時間的猶予を与えられたことから、2022年もまだその恩恵を受けることができると考えている。
「予算制限の影響はあると思う。今年はさらに500万ドル引き下げられたからね」と、トストは語った。
「差は生まれるはずだ。だが昨年の夏まではスタッフの数が多かったので、ビッグチームが有利なのは当然だ」
「特にシミュレーションツールを使って、より多くの研究開発作業を行ない、いくつかの異なる設計思想を試すことができた。自分たちにとって最適な解決策を見出すことができたのかもしれない」
「したがって、トップチームの優位は変わらないが、トップチームとそれ以外のチームの差は小さくなるはずで、全車がより接近することが予想される」
「この新しい時代のマシンは、コース上でより多くのアクションを起こし、フィールドをよりコンパクトにするはずで、それは観客にとってより楽しいものになるはずだ」
来年はさらに予算が500万ドル下がり、1億3500万ドル(約156億円)になる予定だ。トストは、その時こそ予算制限の効果が本格的に表れると主張した。
「予算制限の効果が本格的に表れるのは、さらに予算が削減される2023年からだと思う」
「なぜなら、その時点でどのチームもアドバンテージを持っておらず、誰もが予算制限の範囲内に収まるように注意しなければならないからだ」
「昨年、我々は制限額をはるかに下回るレベルの予算で運営していたのでまったく気にならなかったが、この完全な新車(の開発)は、例年のものよりもはるかに高価だったようだ」
「このため、すべてのチームが予算を制限内に留めるのは難しくなるが、その分性能面で各車が接近することになる。これは非常にポジティブなことだ」
アルファタウリのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントンも、予算上限が小規模チームの助けになることに同意している。
特に、これまで大金を費やしてきたチームが、限られたリソースをどこに投入するのがベストなのかを学ぶのに時間がかかることがその理由だという。
「今の言葉で言えば、ある程度の”レベルアップ”は期待できるね!」
「予算制限が完全にチームの活動に溶け込むには少し時間がかかると思う。予算制限の導入以前、ビッグチームのような予算を利用できなかったチームにとっては、確かにメリットがある。それでも、お金を賢く使わなければならない」
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