ベッテル、反人種差別に対するFIAとF1の態度に”失望”したと明かす
セバスチャン・ベッテルは、反人種差別に対するF1とFIAの態度に失望したと語った。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、人種差別に反対するドライバーたちが団結する上で、あまり協力的ではないF1とFIAに失望したと語った。
F1は開幕戦オーストリアGPのレース前、ドライバーが人種差別に反対するメッセージを発信するための時間を設けた。ドライバー全員が「End Racism」(人種差別根絶)のTシャツを着て、多くのドライバーが国歌演奏の前に片膝をついた。
しかし、第2戦シュタイアーマルクGPと第3戦ハンガリーGPにはスケジュール上、そうした時間が割かれておらず、ドライバーたちは慌ただしく、バラバラに片膝をつくことになった。
これに不満をもったルイス・ハミルトン(メルセデス)は、第4戦イギリスGPを前にF1側と話し合いをし、より組織立って反人種差別のメッセージを送ることができるようにするつもりだと話していた。
ベッテルは、シルバーストンでのレースに向けて、より強力で組織化されたジェスチャーをすることを望んでいると述べた一方、ドライバーたちが団結することはできなかったと明かした。
「それはドライバーだけの責任じゃない」
そうベッテルは語った。
「僕たちドライバーがレースを運営しているわけじゃないから、それはドライバーたちだけのせいではないと思う」
「僕たちは特定のメッセージを送り続けることを試みているが、それが正しいと確信している。でも最初のレース後、FIAとFOM(フォーミュラ1・マネジメント)には失望した。なぜなら、彼らは僕たちが団結するのは助けなかったからだ」
「今回はそれが良くなることを望んでいる。もう少し時間があるから、何が起きるかを見てみよう」
レースに向けての計画を尋ねると、ダニエル・リカルド(ルノー)は準備時間を増やすことで、ラスト2レースで見られたような、バラバラのジェスチャーが繰り返されるのを避けることができると話した。
「僕たちには今、トイレに行く時間がより多く与えられている。国家の前に少し時間があるんだ」
「僕は、間違いなくそれほど急がなくていいと思う。最初のレースで数分前にみんながグリッドにいたのと似たような形になるだろう」
「言うまでもなく、立っているドライバーもいれば、片膝をついているドライバーもいるだろう。でも、国歌の前にそうする時間があるはずだ」
リカルドの言うように、今回のレースはスタート前のレース進行が変更されている。
以前はピットレーンがオープンされるのはレース開始30分前だったが、F1側はレース開始40分前のピットレーンオープンに変更することでドライバーたちの要求に対応。さらにグリッドでの手順についてガイダンスを発行した。
これによると、『すべての人にとっての平等および機会均等の重要性についての認識』のために30秒の時間が割かれている。
ドライバーたちは『片膝をつく、腕を前または後ろに交差させカーペットの上に立つ、顔を伏せてカーペットの上に立つ、Tシャツの文字を指さして立つ、手を心臓の上に置いてカーペット立つ』といった行動の他、『ドライバーが適切だと考えるいかなる行動』をとることができるとしている。
国歌演奏の後には、イギリスの国民保健サービス『NHS』を含め、医療関係者への感謝を伝えるメッセージが入れられた機体のフライオーバーと拍手が予定されている。
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