ロッシの四輪GT挑戦、テストは順調消化。「印象的な走り……だが分かっていたこと」とWRT代表
MotoGPレジェンドのバレンティーノ・ロッシは先日、GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ参戦に向けたテストを行なったが、順調にプログラムをこなすことができたという。
写真:: WRT Team
MotoGPで9度の世界チャンピオンに輝いたレジェンドライダーであるバレンティーノ・ロッシ。彼は2022年にGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCE)へ参戦するが、先日行なわれたテストでは印象的な走りを披露したようだ。
2021年限りでMotoGPを引退したロッシだが、彼は次のステージとして四輪レースを選択し、GTWCEにTeam WRTからアウディのマシンを駆ってフル参戦することとなった。
2月15日にはフランスのマニ・クール・サーキットでテストを実施。ロッシは昨年12月以来のドライブとなった。そしてチーム代表のヴィンセント・フォッセは、ウエットコンディションでの走りが「非常に印象的だった」と語っている。
「バレンティーノだが、ウエットの中で非常に良い走りだった」と、フォッセ代表はmotorsport.comに語った。
「トラックのグリップレベルにも自然なフィーリングを掴んでいた。印象的だったよ。ただそれは驚くことではない。我々は彼がどんな人物か分かっているからね」
ロッシはMotoGP時代からウエットコンディションでの走りで成功を収めてきた。彼が2002年の日本GPや2005年ドニントンでのイギリスGP、2015年シルバーストンでのイギリスGPなどはその代表的なモノだ。
マニ・クールでの今回のテストは1日限りのものだったが、ロッシが2022年仕様のAudi R8 LMS GT3を走らせたのはこれが初めてのことだ。昨年彼がバレンシアで走らせたマシンは、evoⅡ仕様のアップグレードが一部しか適用されていなかった。
フォッセ代表はロッシが今シーズンに臨むスプリントと耐久の全10レースに向けた準備には、もう少し時間がかかると見ている。なおGTWCEは3月初旬に2日間の公式テストも予定されている。
「我々のプログラムがどれくらいスムーズに進むかにもよるが、6~10日間くらいになるだろう」
「すべてが適切に進行している。今回のマニ・クールテストも上手く進んだ」
「我々にはこの先の目標が多数ある。第一にバレンティーノをスピードアップさせ、シーズン開幕に向けて彼の準備を整えることだ」
「ふたつ目に表彰台を獲得することだ。それ以上はもうボーナスだろう」
なおフォッセ代表はロッシのチームメイトが、アウディのファクトリードライバーになるだろうとも明かしている。既にドライバーは決定されているはずだが、その発表は3月の公式テスト前に行なわれる可能性がある。
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