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ポイントリーダーのミル、予選5番手「タイトル争いのことは考えすぎないように……」

スズキのジョアン・ミルは、MotoGPのポイントリーダーとして失うモノが多いことは認めながらも、あまり考えすぎずに戦うと語った。

Joan Mir, Team Suzuki MotoGP

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 スズキのジョアン・ミルは、今季あと3戦を残してMotoGPのポイントリーダーに立っている。彼は、MotoGP第13戦ヨーロッパGPに臨む上で、ポイントリーダーという立場を考えすぎないようにしているという。

 ミルは、ウエットコンディションとなったヨーロッパGPの予選で5番手を獲得した。タイトル争いのライバルであるペトロナス・ヤマハSRTのフランコ・モルビデリ、ファビオ・クアルタラロはそれぞれ9番手、11番手。ランキング3番手のマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)は、ペナルティによりピットレーンからのスタートが決まっており、決勝レースに向けてまずはミルが先行した形だ。

 今週末は天候が優れず、FP1から予選まで完全なドライコンディションでの走行がなかった。ただ日曜日は雨が降らないとみられており、決勝はドライコンディションとなる可能性が高い。

 ミルは、他のライダーたちよりも失うものが多い状況だということを認めながらも、ポイントリーダーの座を維持することに固執しすぎないことが重要だと考えている。

「僕がポイントリーダーだから、他のライダーよりも失うモノが多い。だけど、それは普通のことだ」

 そうミルは話した。

「でもリーダーになること、このポジションにいることがどういうことなのかを知らなければならないと思うんだ。あまり考えすぎないことが大事だ。2レースで大きく変わることもあるし、もしかしたら(2レース後には)トップ5にも残れていないかもしれない」

「まだ何も終わっていないんだ。トップレベルであり続けなくちゃいけないし、良い調子を保たなくてはいけない。他の選手のことは気にしないで、自分自身の戦いをして、最終戦でどこにいるか見てみよう」

 決勝前に予定されている20分のウォームアップは、貴重なドライコンディションでの走行となるだろう。ミルは、コンディションへの適応力が自分の強みだとしながらも、バイクのベースセッティングが適切かどうかは運に左右されると語った。

「苦戦したコースもあったので、レースに向けてマシンを良い状態にしておかなくてはいけない。でもそれは、ちょっとした宝くじみたいなものだ」

「他のタイトルコンテンダーたちはもっと後ろからスタートする。それは確かにポジティブなことだ。でも、重要なのは前のレースではない。良い調子を保って、表彰台にあがり続け、優勝にトライすることが重要だ。間違いなく、他のコンテンダーも表彰台に上がるだろうけど、全員がそこに立てるわけじゃない」

 ミルは、チャンピオン争いが佳境に入ってきたにもかかわらず、プレッシャーを感じておらず、結果がどうなっても受け入れる準備ができているようだ。

「プレッシャーというのは、家賃を払えない人たちが感じるようなものだ」

 そうミルは付け加えた。

「もしタイトルを獲れたら、それは僕にとって良いことだ。でももしタイトルを獲れなかったとしても、それは僕にとって良いことなんだ」

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