パーツ取り車の準備は当たり前! 2年目の富士24時間に向け各チーム用意周到
2年目を迎えるSUPER TEC富士24時間レース。昨年の経験も踏まえてか、各チームとも用意周到に長丁場のレースを乗り切る対策をしていた。
写真:: 吉田知弘
富士スピードウェイで行われているピレリ スーパー耐久シリーズ2019「SUPER TEC富士24時間レース」。その決勝レースは、6月1日にスタートを切る。今回が2年目の開催ということもあり、各チームとも念入りに“24時間レース対策”を施しているのが印象的だった。
通常スーパー耐久の決勝は3~5時間の耐久レースで争われるが、今回の富士ラウンドに関しては24時間レース。長丁場のレースゆえに不測の事態が起こりがちということで、各チームともいつも以上にスペアパーツを準備してきている様子がみられた。
昨年はレース開始早々にアクシデントに巻き込まれ、右側のドアを損傷したNo.59 DAMD MOTUL ED WRXがチームの移動車として使用していた市販のスバル WRX STIの右ドアを移植したことが話題となった。
この先例もあってか、今年は大半のチームがパーツ取り用の車両を用意しているのがパドックでも確認された。特にST-Xクラスで戦う#83 X WORKS Audi R8は、レースで使用するマシンの他に、カバーをかけられたアウディR8 LMSらしき車両がパドックに置かれている。形状からしてパーツ取り用として用意されたとみていいだろう。さらに#300 TAIROKU RACING GT-R GT3も、パドックに停車しているトラックに、もう1台の車両があるのが確認されている。これは8月の鈴鹿10時間耐久レースに出る2台目の車両のようだが、不測の事態に備えてパーツ取り車両として用意していると思われる。この他にもST-TCRクラスの#501 KCMG Annika CIVIC TCRや、ST-1クラスの#47 D’station Porscheのガレージ内には、カラーリングされていない車両が置かれており、これもパーツ取り用として用意されたようだ。
この他にも、ST-4クラスやST-5クラスでは、参戦車両と同型の市販車が積載車に積まれていたり、パドック内に駐車されているのが確認された。スーパー耐久ではレース中の車両自体の交換は認められていないが、こうしてパーツを移植する分には違反ではない。
昨年の24時間レースを経験して、こういった準備をしてきているチームが多いようだ。
また、ドライバーだけでなくメカニックも24時間にわたってレースの対応をするため、チームによっては電子レンジや炊飯器はもちろんのこと、洗濯機や冷蔵庫を準備しているところもあった。さらに昨年はあまり見られなかったが、仮設のコンテナルームを用意して、そこをスタッフやドライバーの仮眠スペースにしているところもあるようだ。
富士スピードウェイでは夜間のピット作業をスムーズに行えるようにピットレーンやピット作業エリアを照らす照明を昨年から強化をしているが、今年は各チームがさらに作業しやすいようにと自分たちで照明を用意。給油タワーなどに設置しているチームも見られた。
2年目の24時間レースということで、各チームとも対策は万全の様子。それだけに、今年はよりレベルの高い戦いが各クラスで繰り広げられそうだ。
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