伝統の“カルソニックカラー”が今季で見納め? 星野一義監督が状況を語る

これまで約30年以上にわたって国内のモータースポーツシーンで活躍してきたカルソニックのカラーリングも、今年で見納めの可能性が出てきた。

#12 カルソニック IMPUL GT-R

 今シーズンもスーパーGTの舞台で活躍し、多くのファンに愛されている#12 カルソニック IMPUL GT-R。そのトレードマークである「カルソニックブルー」のカラーリングが今季で見納めになる可能性が高まってきている。

 長年、星野一義監督率いるTEAM IMPULを支えてきたカルソニックカンセイ株式会社だが、今年10月からマレリ株式会社へと社名が変更。基本的にグローバル展開していくブランド名も「マレリ」に変更されることが発表された。

 10月24日に開幕した東京モーターショーでも、これまではカルソニックカンセイの“青”を基調としたブースが展開されていたが、今年はマレリブランドの紺色に近い色をベースとしたブースが展開されている。

 ここで気になってくるのが、これまで30年以上にわたって国内モータースポーツシーンで活躍してきた“カルソニックブルーのマシンが見納めになる可能性がある”ということだ。

 スーパーGT第8戦もてぎに登場した#12 カルソニック IMPUL GT-Rは、基本的なカラーリングは今までと同じであるが、ルーフ部分や、リヤバンパー部分に「CALSONIC by MARELLI」と新ブランドのロゴが入れられていた。

 今季はカルソニックブランドでシーズンを戦ってこられた12号車だが、来年以降はさすがに同カラーの継続は難しくなり始めている模様だ。

 星野監督は、現在の状況についてこのように語った。

「まだ最終的に決まっていないというのが現状です。日本側としてはこれまで通りカルソニックブランドで通したいんですが、最終的な決定権は向こうが持っていますから。(カルソニックカラーの継続は)多分難しいのではないかなという部分はありますが……ただ現時点では何も決まっていません」

 具体的な話し合いはシーズンが終わった後に詰めていくことになるそうだが、話を訊く限りカルソニックブルーの継続は難しくなり始めている模様。ただ、長年培ってきたTEAM IMPULの“イメージカラー”にもなっているだけに、星野監督は何とか来年以降も残していきたいと語った。

「このカルソニックのカラーリングについても、昔からデザイナーと色々話をしてきましたが、彼らはクルマが止まった状態をイメージしてデザインを考えます」

「でも、実際には時速250km~300kmで走っているのをイメージしないと、みんなの印象に残りません。だからオートバックスさんもオレンジを強調しているのがそこだと思います」

「みんなの目が止まるか止まらないかが重要なんですよね。こうして40年近くやってくると、もしカラーリングが変わるとすると、2年や3年では(イメージの定着は)追いつかないですよね」

 これについては旧カルソニックカンセイの日本側のスタッフを中心に特にアジア圏でのカルソニックブランドの継続展開については熱望している声もあるとのこと。星野監督も“カルソニックブルー”を何とか来年以降も残したいという想いを明かした。

「日本側としてはカルソニックを残したいという気持ちはあるけど、最終的には外資系(本社サイド)が決めることなので。ただ、現時点では何も決まっていないです。希望としては“あの色のまま”来年も行きたい気持ちはあります」

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