23号車ニスモの鈴木豊監督、2年ぶりの勝利に笑みこぼれる
2020スーパーGT第3戦鈴鹿で2年ぶりの勝利を果たした#23 MOTUL AUTECH GT-Rの鈴木豊監督は、期待していた以上の結果だったと語った。
写真:: Masahide Kamio
鈴鹿サーキットで行なわれた2020スーパーGT第3戦。GT500クラスで今季初優勝を果たした#23 MOTUL AUTECH GT-Rの鈴木豊監督は、久しぶりとなる勝利に笑顔がこぼれていた。
気温30度を超える真夏のコンディションで行なわれた第3戦の決勝レース。2番手からスタートした23号車は一時順位を落としたもののすぐに挽回し、14周目にトップに浮上した。今回はセーフティカーが合計3度も入る荒れたレース展開となったが着実にトップを死守し、チームとしては2年ぶりとなる優勝を飾った。
「昨年もポールポジションは何度も獲っていて、決勝でも2位とか3位に入ることはありましたが、あと一歩のところのレースばかりでした。久しぶりに勝てて嬉しく思っています」
開口一番にそう語った鈴木監督は、2年ぶりの勝利に肩の荷がひとつ下りたような安堵の表情をみせていた。しかし、この鈴鹿に来る前は優勝できるだけの手応えがなかったという。
「今季はスタートから躓いたというか、劣勢の状況でした。今週末に関しても正直かなり厳しいかなと思っていて、あまり多くは期待していませんでした」
「そこで逆に思い切り行こうと決めて、タイヤにしてもセットアップにしても、今までは少しコンサバティブにしていたところを今回は思いっきりいきました。それが、いざフタを開けてたら全てが良い方向にいってくれて“戦えそうだな”という手応えを感じましたと思います。走るたびにいい展開に流れていって、予選もフロントローを取ることができました」
「せっかくここまで来たのだから、割り切っていけるところまで行こうとという気楽な気持ちでいけたことが、逆に良かったのかなと思います」
また決勝レースを振り返った鈴木監督は、序盤に一度先行を許した#38 ZENT GR SupraをクインタレッリがGT300との混走もうまく利用してヘアピンで抜き返したことが、その後の流れも引き寄せるポイントだったと語った。
「序盤にロニーが一度(38号車)に抜かれても、ヘアピンで抜き返してくれたことが、非常に流れを大きく変えた瞬間だったと思います」
「(トップに立って以降は)過去のレースをみてもトヨタさん、ホンダさんのペースは良いですし、特にGT300が絡んだ時に僕たちの方が弱さが出てしまっていたので、300の集団に捕まるたびにハラハラしていました」
これでトヨタGRスープラ、ホンダNSX-GTと並んで新型車両で1勝目を飾った日産GT-Rだが、鈴木監督はまだまだGRスープラが一歩抜け出た状態にあると語り、中盤戦に向けて陣営全体で巻き返していきたいと語った。
「表面上はそうなんですけど、中身をしっかり見るとトヨタさんの独走状態のような形に見えますので、そこをこれから日産勢4チームで何とかしていきたいと思います。次は23号車も重くなって厳しいので、特に(ウエイトの軽い)12号車や24号車にしっかりと優勝争いに加わってもらって、なんとか良いシリーズを皆さんにお見せできるようにしたいです」
「(次回のもてぎは)GT-Rとして、ここしばらく苦戦しているところではあるんですけど、12号車はウエイトが少ないので十分戦闘力はあると思います。我々も含めてしっかりと頑張って食らいついていきたいと思います」
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