スーパーGT第1戦岡山決勝:スープラの山下と坪井の手に汗握る一騎打ち。ルーキーレーシングが初優勝を飾る

スーパーGT第1戦岡山の決勝レースでは、スープラ勢同士のバトルを制した14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がGT500クラスの勝者となった。

#14 ENEOS X PRIME GR Supra, #36 au TOM'S GR Supra

#14 ENEOS X PRIME GR Supra, #36 au TOM'S GR Supra

Masahide Kamio

 スーパーGTシリーズ開幕戦の決勝レースが4月11日に岡山国際サーキットで行なわれ、中盤からスープラ同士のバトルが白熱したが、終盤75周目のヘアピンで勝負が決し、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)が優勝。ルーキーレーシングとして初優勝を飾った。またトップ4をスープラが独占した。

Read Also:

 前日同様晴れで19℃と予想を上回る気温になった岡山。13時30分に2周のフォーメーションラップが始まり、13時35分に82周の決勝レースがスタートした。ポールシッターである37号車KeePer TOM’S GR Supra(平川亮/阪口晴南)の阪口を14号車スープラの大嶋が追いかける展開となったが、8周目にヘアピンで動けなくなった車両がありセーフティカー(SC)が導入された。12周でリスタートすると、トップの2台が3番手以下を引き離してトップ争いを展開した。

 32周目に1コーナーでスピン&クラッシュした車両があり、ここで多くの車両がピットインをしてピットロードは大混雑となる中、うまくピッドロードを先頭で出て行ったのは14号車スープラの山下で、これに36号車 au TOM’S GR Supra(関口雄飛/坪井翔)の坪井、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)の中山が続き、ピットインするまでトップを守っていた37号車スープラは4番手へ順位を下げていた。

 39周でリスタートが切られると、48周目までに14号車スープラの山下に36号車スープラの坪井が追いつき、レース後半はこの2台によるトップ争いが展開された。3番手以下はトップ2台に10秒以上離されていたが、56周目のヘアピンで37号車スープラの平川が3番手に浮上した。

 終盤61周目のヘアピンで36号車スープラの坪井は14号車スープラの山下に並びかけ、その後も何度もヘアピンや1コーナー、アトウッドでも並びかけるが、山下もガッチリとブロックをしてこれを阻止。2台による激しいバトルは75周目のヘアピンで、アウトから仕掛けた坪井のブレーキがロックしてコースオフで決着。山下がうれしいトップチェッカーを受けた。2位は36号車スープラ、3位は37号車スープラ、4位は39号車スープラとトップ4をスープラが独占となった。

 ホンダNSXのトップは予選9番手から5位の17号車Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)。日産GT-Rの最上位は9位の3号車CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)だった。

「ピットがぐちゃぐちゃになっている中一番で送り出してくれたので、普通に逃げられると思っていましたが坪井選手が追い上げて来て、そこからはいっぱいいっぱいでした。強引なところもありましたが、勝てて良かった」と山下は胸をなで下ろし、「新しいメンテナンスになってピット作業も不安がありましたが、完璧にこなしてくれて感謝。こんな早くから結果を出せるとは。山下選手は良く抑えてくれました。こんなに生きた心地のしないレースは初めて。褒めてあげたいです」とチーム初優勝を喜んだ。

 

Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 【スーパーGT】デ・オリベイラ「期待以上の結果!」前年王者KONDO RACING、新シーズンを勝利|開幕戦GT300優勝コメント
次の記事 【スーパーGT】悔しい……坪井翔&36号車トムス一歩及ばす2位「でも幸先良いスタートが切れた」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
More from
皆越 和也
ステップアップへのカウントダウンか? 小高一斗がGT500スープラをスーパーGTセパンテストで初ドライブ

ステップアップへのカウントダウンか? 小高一斗がGT500スープラをスーパーGTセパンテストで初ドライブ

スーパーGT
セパンテスト
ステップアップへのカウントダウンか? 小高一斗がGT500スープラをスーパーGTセパンテストで初ドライブ ステップアップへのカウントダウンか? 小高一斗がGT500スープラをスーパーGTセパンテストで初ドライブ
ベテラン松田次生が迎える新たな挑戦。GT500昇格の名取鉄平とヨコハマタイヤの進化に貢献できるか? 近藤監督「ニスモのノウハウをフィードバックしてもらえれば」

ベテラン松田次生が迎える新たな挑戦。GT500昇格の名取鉄平とヨコハマタイヤの進化に貢献できるか? 近藤監督「ニスモのノウハウをフィードバックしてもらえれば」

スーパーGT
ベテラン松田次生が迎える新たな挑戦。GT500昇格の名取鉄平とヨコハマタイヤの進化に貢献できるか? 近藤監督「ニスモのノウハウをフィードバックしてもらえれば」 ベテラン松田次生が迎える新たな挑戦。GT500昇格の名取鉄平とヨコハマタイヤの進化に貢献できるか? 近藤監督「ニスモのノウハウをフィードバックしてもらえれば」
日産スーパーGT総監督が語る、ドライバーシャッフルの経緯「車両、タイヤが変わるタイミングで 若手を入れてベテランに刺激を」

日産スーパーGT総監督が語る、ドライバーシャッフルの経緯「車両、タイヤが変わるタイミングで 若手を入れてベテランに刺激を」

スーパーGT
日産スーパーGT総監督が語る、ドライバーシャッフルの経緯「車両、タイヤが変わるタイミングで 若手を入れてベテランに刺激を」 日産スーパーGT総監督が語る、ドライバーシャッフルの経緯「車両、タイヤが変わるタイミングで 若手を入れてベテランに刺激を」

最新ニュース

ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ

ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ

F1 F1
ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ
熾烈な入賞争い、下位5チームに必要なのは“奇策”。サウジでブロック作戦成功のハースF1ヒュルケンベルグ「常識を超えなければ」

熾烈な入賞争い、下位5チームに必要なのは“奇策”。サウジでブロック作戦成功のハースF1ヒュルケンベルグ「常識を超えなければ」

F1 F1
熾烈な入賞争い、下位5チームに必要なのは“奇策”。サウジでブロック作戦成功のハースF1ヒュルケンベルグ「常識を超えなければ」 熾烈な入賞争い、下位5チームに必要なのは“奇策”。サウジでブロック作戦成功のハースF1ヒュルケンベルグ「常識を超えなければ」
岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での交信に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?

岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での交信に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?

SF スーパーフォーミュラ
第1戦:鈴鹿
岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での交信に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”? 岩佐歩夢が、SF開幕戦で無線交信に英語を使っていた理由「日本語での交信に違和感」 レポートも日本語と英語が混在……まるで”ルー”?
レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア

レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア

F1 F1
レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア レッドブルの今季マシンRB20、次世代2026年見据えた「大勝負」だったとチーフエンジニア

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本