プジョー、WEC復帰計画は進行中。ハイパーカーとLMDh、どちらを選ぶ?
プジョーは、LMハイパーカーとLMDhどちらの規定のマシンを開発するか決定していないものの、2022年のWEC復帰という目標は変わっていないようだ。
写真:: Peugeot Sport
プジョーは、世界耐久選手権(WEC)を運営するACO(フランス西部自動車クラブ)と北米のIMSAがLMDh規定の一部を発表したことを受けて、簡単な声明を発表。2022年に予定されているWEC復帰は依然として変更されていないと明かした。
しかし、来季からWECの最高峰クラスとなるLMHクラスの車両であるハイパーカーと、2022年から導入される予定となっているIMSAとWECの共通規格であるLMDhクラス車両のどちらを製造するか、決定はまだされていないという。
グループPSAのモータースポーツ部門代表を務めるジャン-マルク・フィノーは、新型コロナウイルスによる世界的な危機の中にもかかわらず「耐久レースのプロジェクトは正しい方向に進んでいる」と説明した。
「スタッフ全員が団結し、やる気が保たれている。グループPSAが提供する手段により、研究開発はスタッフの自宅で続けられた」
また、彼は開発チームが在宅勤務となったことによるプロジェクトへの影響も分析されていると付け加えた。
WECのスケジュールは新型コロナウイルスの影響により、2020年9月に開幕する予定だった来シーズンは、2021年3月以降まで開幕がずれ込むことになっている。
昨年、プジョーが2011年以来となるスポーツカーレース最高峰への復帰を発表した際、「2022年にグリッドに戻る」としていた。これが2022年シーズンの開幕から参戦することを意味しているのかはまだ明らかとなっていない。
LMDh規定の存在が発表される前、プジョーはル・マン24時間レースを含め、WECの2021-2022年シーズンにハイパーカーでスポット参戦する可能性を除外していなかった。
一方でフィノーはLMDh規定の創案に好感を持っていた。LMDh車両であれば、WECだけでなくIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦することもできるのだ。
フィノーは「重量やパワー、空力などのパラメーターに関して(WECとIMSA)共同のルールを作ることが重要だったが、それは達成された」と述べた。
「次に興味を持っているのは、LMDh規定の進展と、LMHとの間の収束だ」
「我々はACO、WECとIMSAの発表に満足している。特に、性能調整に関する技術的な問題を確認することで、両方のカテゴリ間の公平性を保証される」
5月7日(木)に行なわれた発表では、LMDh車両の最小重量は1030kg。内燃機関とハイブリッドシステムを合計した出力が500kW(670bhp)とされている。対して、昨年6月に発表されたLMH車両の最低重量は1100kg、合計出力は550kW(735bhp)となっている。
LMH車両とLMDh車両が”完全に公平”となるようにロビー活動を行なっていたフィノーは、どちらの車両を製造するか決定する期限が差し迫っていると示唆した。
「まもなく直近の経済指標が利用可能となり、100%の包括的なレビューを行なうことができる」
「プジョーはそのうち、どちらのカテゴリーで耐久レースに戻るかを明らかにするだろう」
フィノーはコスト削減の重要性についてコメントしていることから、LMP2クラスのマシンをベースとするより安価なLMDh車両の開発に傾いているようだ。
「(新型コロナウイルスの)危機後のモータースポーツは、より大きな社会的、および環境的な責任を示さなければならず、そのコストは大幅に低くなくてはいけないだろう」と、フィノーは話した。
「我々が直面している過度な技術開発よりも、魅力と娯楽を優先すべきだ」
プジョーはすでに、マシンの空力開発においてLMP2車両を製造するリジェと協力することで同意に至っている。
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