F1トスカーナFP1:ボッタスがフェルスタッペン抑え首位発進。跳ね馬に復活の兆し?
F1第9戦トスカーナGPのフリー走行1回目が行なわれ、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップとなった。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
F1第9戦トスカーナGPのフリー走行1回目がムジェロ・サーキットで行なわれた。トップタイムをマークしたのは、メルセデスのバルテリ・ボッタスだった。
今回のグランプリは、1950年から参戦を続けているフェラーリの参戦1000レース目。ワインレッドのスペシャルカラーリングをマシンに施している。
ムジェロでのF1開催は今回が初めてということもあり、気温27度、路面温度35度というドライコンディションの中セッションがスタートすると、早速多くのマシンがコースイン。ランス・ストロール(レーシングポイント)以外の19台がインスタレーションラップを実施した。
各スタンドには、少数ながらファンの姿も。今季これまではコロナ禍の影響を受け、無観客でレースが開催されてきたが、前戦イタリアGPでは医療関係者250名を招待。そして今回のレースから、チケットが販売され、ファンが現地でF1を観戦することが可能となった。
最初にラップタイムを記録したのはボッタス。エンジニアからエンジンモードの指示を受けながら、ハードタイヤで1分22秒124をマーク。しかしボッタスは最終コーナーを立ち上がってからスピードを明らかに落としていた。その後、ボッタスは1分20秒645までタイムアップした。
しばらくボッタスのみが走行する状態が続いたが、前戦イタリアGPで劇的な優勝を果たしたピエール・ガスリー(アルファタウリ)もミディアムタイヤで走行開始。1分20秒982までタイムを刻み、2番手につけた。
普段は動き出しが遅いレッドブル勢もハードタイヤで早めに走行開始。マックス・フェルスタッペンは1分19秒439までタイムを伸ばし、タイムシートのトップへ。1分19秒859までタイムを更新したガスリーが2番手となった。
1セット目のタイヤ返却時間を迎え、トップはフェルスタッペン。16周使ったハードタイヤでトップタイムを1分19秒017まで更新した。0.052秒差の2番手には、12周目のミディアムタイヤでタイムを残したルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いた。3番手以下、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ボッタス、ガスリーというオーダーだ。
メカニックがバルクヘッド周辺で作業を行ない、セッション序盤は走行できていなかったストロールも、なんとか4周を走行して1セット目のタイヤを返却することができた。
セッション前半からウイリアムズやセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、ストロールがソフトタイヤを使用したが、それ以外の各チームもセッション後半からソフトタイヤを投入。ランド・ノリス(マクラーレン)が0.036秒フェルスタッペンを上回り、トップに立つなどタイムシートは目まぐるしく変化していった。
ハミルトンもセッション残り30分を前にソフトタイヤでアタックし1分18秒409。しかし、それをルクレール、ボッタスが上回っていった。ボッタスのタイムは1分17秒879で、最初に1分17秒台に突入した。
フェルスタッペンもソフトタイヤでアタック。セクター3で全体ベストを記録し2番手。ボッタスと0.048秒差だった。少し遅れてのアタックとなったガスリーは、5番手タイムを残した。
その後、セッション終盤は各車がロングランを実施。ソフトタイヤを試すマシンが多かったが、レーシングポイント勢はセッション前半にソフト、後半にハードタイヤを使ったため、ハードタイヤで周回を重ねた。
セッション残り7分ほどのところではニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)がターン2でスピンしたものの、それ以外にはほとんどコース上のトラブルなく、90分間のセッションが終了。30周以上走行するマシンも多く、まずは多くのチームが初めてのムジェロでデータを積み重ねたと言えそうだ。
首位はボッタス。僅差でフェルスタッペンが続き、3番手にはルクレールが入った。セバスチャン・ベッテルは13番手と沈んでいるのは気になるが、フェラーリにとって記念すべき1000レース目に期待の持てる滑り出しとなった。
4番手ハミルトンに次いで、ガスリーが5番手。初優勝を挙げた勢いを、今回のレースウィークに持ち込むことができているようだ。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | バルテリ ボッタス | 33 | 1'17.879 | 242.453 | ||
2 | マックス フェルスタッペン | 32 | 1'17.927 | 0.048 | 0.048 | 242.303 |
3 | シャルル ルクレール | 27 | 1'18.186 | 0.307 | 0.259 | 241.501 |
4 | ルイス ハミルトン | 28 | 1'18.409 | 0.530 | 0.223 | 240.814 |
5 | ピエール ガスリー | 30 | 1'18.676 | 0.797 | 0.267 | 239.996 |
6 | エステバン オコン | 28 | 1'18.805 | 0.926 | 0.129 | 239.604 |
7 | ダニール クビアト | 31 | 1'18.839 | 0.960 | 0.034 | 239.500 |
8 | ランド ノリス | 30 | 1'18.981 | 1.102 | 0.142 | 239.070 |
9 | アレクサンダー アルボン | 34 | 1'19.068 | 1.189 | 0.087 | 238.807 |
10 | ダニエル リカルド | 25 | 1'19.140 | 1.261 | 0.072 | 238.589 |
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