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スーパーフォーミュラ初優勝の福住仁嶺、苦しかった日々を想い走ったウイニングランで「少しウルっときた」

DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの福住仁嶺は、初優勝を飾ったスーパーフォーミュラ第4戦SUGOのウイニングランで、不運などによって勝利を失ってきたこれまでの苦い思い出が脳裏を駆け巡ったようだ。

Nirei Fukuzumi, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

写真:: Masahide Kamio

 雨に見舞われた予選日からは一転、好天に恵まれた決勝レースは速いペースで進む中、各所で好バトルが繰り広げられる展開となった。このハイスピードバトルを制したのは福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。3列目5番手グリッドから好ダッシュを見せてポジションアップ。3周目の1コーナーで阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)をかわして2番手につけると、トップを行く関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)の後方で周回し、ピットインのタイミングでトップに立った後は独走で53周レースを走り切った。第2戦の鈴鹿ではトップを快走中にタイヤトラブルに見舞われてリタイアとなり、その後スーパーGTでもトップ快走中にペナルティで後退するなど、不運な展開が続いていたが、今回の快勝で悪い流れを断ち切ることになった。

 会見場に現れた福住は、先ずはチームや関係者への謝辞を述べた後、鈴鹿のアクシデントから振り返って「鈴鹿ではトラブルでレースを終えていましたし、その後スーパーGTでもトップを走っていてミスで遅れてしまいました。それも実力のうち、と想いながら(今回のレースまでに)長い時間があったので、普段行ったことのない旅行などに行ってリフレッシュしました」と、このレースウィークに入るまでのインターバルを振り返った。

 そして「昨日の予選は雨で、悔しい結果に終わりましたが、今日はドライコンディションとなって朝のフリー走行からクルマの状況は悪くなかった」とレース前にはもう手ごたえをつかんでいたようだ。3周目の1コーナーで阪口をかわした際には「アプローチでパスした後、1コーナーの立ち上がりで(膨らんできた阪口と)当たってしまいましたが、ライン取りとしては悪くなくて、ポジションアップすることができました」とした。

 また関口をパスしたことについても「関口選手の前に出るためには、(彼がピットインした)次の周にピットに入るしかない、と思っていました。彼がピットに入ったところでインラップはプッシュして、ピットインしたらチームが完璧な仕事をしてくれて、彼の前でピットアウト/コースインすることができました」と分析。「ピットアウトした時点では、関口選手との間隔は分からなかったのですが、S字辺りで、思っていたより間隔が開いていたことを確認でき、そこからは安心して走ることができました」と安堵の表情で語っていた。

 トップに立ってからはレースをコントロールしたかを問われると「楽に勝てた、とは言えないけれど、トップに立ってからは後続との差を確認しながら走っていました」と話し「トップに立ってから(ゴールまでは)長いと感じましたが、1周1周、自分で不安を撥ね退けながら走りました」と結んだ。前日、公式予選後の会見ではポールを獲った関口が感極まったことを告白していたが、この会見場でウィニングラップの様子を訊かれた福住は「勝てそうなレースを何度も落として来て、今回ようやく勝つことができた。その苦しい時間を想って、少しだけウルっとしました」とコメントを返したが、少なくとも、ポディウムに登壇した際の福住の瞳は、心なしか潤んでいたように見えた。

 DOCOMO TEAM DANDELION RACINGの吉田則光監督は、喜びをかみしめながらも「次回のもてぎは昨年も、レースペースでは十分なものがありました。(福住)仁嶺と(牧野)任祐のコンビで、この勢いのままチャンピオンを狙っていきたい」と強気にコメントしていた。

 その福住の後方で速さを見せつけたのが2位入賞の大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)。7番手グリッドからのスタートとなったがスタートでジャンプアップ。さらに混戦と見るやピットウィンドウが開くと素早くピットインしてタイヤ交換を済ませて見事な追い上げを見せることになった。戦略的には完璧だったが、タイヤ交換でミスがあり、10秒ほどのタイムロス。しかしここからレース中のファステストを更新しながら1台、また1台とパス。「最後まで気の抜けないレース」を賞賛すべき2位でチェッカーを受けた。

 会見ではピットインで遅れた後の気持ちを尋ねられ「死ぬ気で走っていました」と場内を沸かせた後で「ピットでのロスはありましたが走っているのは自分自身なので、チームのミスも自分で取り返そうと思っていました」とし、前方の車両を抜くため、あるいは後方の車両に抜かれないためではなく、単独で走りながらペースを上げるためにオーバー・テイク・システム(OTS)を使用していて「気が付いたら(OTSの)残り時間が少なくなっていて慌てました」と会場を和ませていた。

 悔しいはずの3位に終わった関口は、意外にも淡々とした表情で会見場に現れるとクールにレースを振り返った。「スタートしてから1周を終えるまでは、ほぼ思い通りの展開でした」としたが「福住選手にはピットインのタイミングで抜かれ、大湯選手にはコース上で抜かれてしまいました」と続けた。

 そして「最終コーナーではリードが大きかったので油断していたら、いきなり来られて……。あれは自分のミス。ちょっと油断していました」と大湯にパスされたことを自分のミスと認める一方で、「あそこで抜かれなければ、2位を保つくらいのペースはあった」と言外に、福住の快走を称えていた。そして次回、もてぎでの展望を問われると「予選ではQ3に残ってポール争いをすること。決勝では優勝争いをすること。いつもそれだけ考えています」とコメントを結んだ。

 

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