契約交渉は”簡単”だった? レッドブルF1代表、フォードとのPU提携はWin-Win「EVの知識やリソースを活用できる」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表兼CEOは、2026年に向けたフォードとの新提携によって「多くのノウハウやリソースを活用できるようになる」と語っている。
2月3日(金)、レッドブル・レーシングは2023年のニューマシン発表会の中で、同社のF1パワーユニット(PU)部門であるレッドブル・パワートレインズがF1に新PU規定が導入される2026年シーズンに向けてフォードと提携を結んだことを発表した。
現在、ホンダ・レーシング(HRC)が開発・製造を行なうPUをレッドブル・パワートレインズが運用する形で、レッドブル・レーシングとその姉妹チームであるスクーデリア・アルファタウリはF1へ参戦している。
ただ、レッドブル側とHRCの契約はあくまでも現行PU規定が終わる2025年末まで。以前よりレッドブルは、次世代PU時代における自動車メーカーとの提携に対してオープンな姿勢を取っており、一時はポルシェとの提携が噂されたこともあった。
しかし、レッドブルは2026年以降のパートナーとしてフォードを選択。そしてPUのバッヂを変えるだけのパートナーシップにはとどまらず、レッドブルは技術的サポートをフォードから受けることになる。
「これはとてつもなくエキサイティングなことだ」
レッドブル・レーシングのチーム代表でレッドブル・パワートレインズのCEOでもあるクリスチャン・ホーナーは、フォードとの提携発表に際してそう語った。
「我々のチームにとっても、レッドブル・パワートレインズにとっても大きな瞬間になった。2026年に向けてこの旅を始め、フォード・ブランドを迎えて”レッドブル・フォード”となるのだ」
「エンジンとPUは信じられないほどエキサイティングなモノになると思う」
「そしてフォードの経験値やEVのノウハウ、そして深いリソースを活用できることは、我々としても非常に大きな喜びだ」
Red Bull Ford Powertrains logo
Photo by: Red Bull Racing
フォードはコスワースに資金提供して開発させたDFVエンジンによりF1で大きな成功を収め、コンストラクターズタイトルを10回、ドライバーズタイトルも12回獲得してきた。フォードが本格的にF1に参戦するのは、ジャガーとしてワークス参戦した2004年以来とはなるものの、Netflixに端を発するアメリカでのF1旋風に乗る上で、レッドブルという申し分ないパートナーを得たこととなる。
そしてレッドブル側もフォードとのパートナーシップに大きなアドバンテージを感じており、契約交渉がスムーズに行なわれたとホーナーは示唆した。
「我々が最初に面会し、話を前進させていった頃を思い出している。両者の間に自然な相乗効果があることは明らかだったし、双方の思いが一致したから、非常に簡単に取引が成立した」とホーナーは言う。
「フォードのサポートによって、レッドブルは次の時代にPUを自社開発することができる。とてもワクワクしているし、我々にとっても特別な瞬間になった」
「2026年には、レッドブル・パワートレインズが(レッドブルとアルファタウリの)両チームに(PUを)供給する予定だ。2026年なんてまだまだ先の話みたいだが、エンジンの世界では”明日”のことだ」とホーナーは言う。
「提携から3年で、まだやっておかなきゃならない領域は沢山残っている。しかし我々は素晴らしい人材を採用してきた。チーム内には素晴らしいスタッフがいるし、フォードの専門知識やノウハウを全て活用できるようになった」
「我々が何を達成できるのか本当に楽しみだ」
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