アルファタウリ売却の噂にレッドブル重鎮は「株主次第」。成績低迷の姉妹チームへ圧力も?
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、姉妹チームであるアルファタウリF1の売却に関する噂について、決定権は株主にあると語る。その一方で、これまでの同チームの結果は満足できるものではないとも認めた。
写真:: Sam Bloxham / Motorsport Images
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ドイツのメディアが、レッドブルの姉妹チームであるアルファタウリに売却の可能性が浮上していると報じた。これについてレッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、売却されるかどうかは「株主次第だ」と語り、完全には否定しなかった。
ドイツのAuto Motor Und Sport(AMuS)の報道によると、昨シーズンのアルファタウリのランキング9位という結果に、レッドブルはビジネス的に厳しい評価を下しているようだ。
AMuSによるとアルファタウリはランキング9位という結果から収入が大幅に減少しており、レッドブルとしてはまずチームの拠点をレッドブルも居を構えるイギリスに移すことで、コストの大幅な削減が可能かどうかを評価していたという。そしてこの案が不可能だと判断された場合、チームを売却する可能性があるようだ。
アルファタウリ売却の可能性についてマルコは口をつぐんでおり、あくまでもその決定権は株主にあると語っている。
マルコはF1プレシーズンテスト3日目に、Sky Germanyの取材に対して次のように答えた。
「基本的に我々は噂に関してはコメントしない」
「アルファタウリが昨年記録したコンストラクターズランキング9位という結果に満足できないということは理解できる。しかし、そういった決定は完全に株主のモノなんだ。噂は噂であり、詳細についてコメントすることはない」
なお情報筋によると、レッドブルはアルファタウリの転居先について、レッドブルのファクトリーがあるイギリス国内の候補地を既に定めていたという。
噂へのコメントは差し控えたマルコだが、彼はアルファタウリへの投資とそのリターンの経済性に関しては、満足できるものではないとも示唆している。
「あなた方もどうすればより効率性を高められるのかを考えるだろう」と、マルコは言う。
「世界選手権を制しているチームを保持していて、その傍らでは9位のチームがある……シナジーが適切に機能していないように思える」
「全体的な結果は、満足のできないものだ。適切なビジネスマンとして、我々の株主は正しい判断を下すだろう」
アルファタウリはレッドブルが2005年にミナルディを買収し、トロロッソとして誕生。レッドブルのジュニアチームとしての位置づけとなっており、これまでにセバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンとチャンピオンを輩出してきた。そして2020年からは名称を現在のアルファタウリに変更した。
ただ、最近ではレッドブルが2021年に育成ドライバーではないセルジオ・ペレスをフェルスタッペンの僚友に起用するなど、アルファタウリを経ないルートでドライバーを獲得する事案も生まれてきている。
マルコはセカンドチームの重要性を認識しつつも、チームとしてしっかりとしたパフォーマンスを発揮していなければ意味がないと付け加える。
「セカンドチームの歴史的な重要性は、我々の哲学の一部となっている。ベッテルとフェルスタッペンはアルファタウリ(トロロッソ)を通って、レッドブルにやってきているんだ。しかし、もしチームが適切なパフォーマンスを発揮していなければ、役には立たないんだ」
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