F1、洪水被害受けたエミリア・ロマーニャの救援活動に1億5,000万円を寄付。中止となったイモラ大会用の食料品も提供
F1は、2023年エミリア・ロマーニャGP中止の原因となったイタリア北部での大規模な洪水被害へ向けた救援活動に100万ユーロを寄付した。
写真:: Carl Bingham / Motorsport Images
イタリア北東部のエミリア・ロマーニャ州は5月に入り豪雨に見舞われ、州全域で洪水被害や崖崩れが発生。死者は13人にのぼり、2万人が住居を失ったと推定されている。
5月19日(金)から21日(日)に予定されていた第6戦F1エミリア・ロマーニャGPも、17日(水)の時点で中止が決定。そして、F1側は被災地域での救援活動に100万ユーロ(約1億5,000万円)を寄付することを発表した。
エミリア・ロマーニャでは、グランプリの舞台となるはずだったイモラ・サーキットのパドックから数メートルのところを流れるサンテルノ川を含む合計23の河川が豪雨により氾濫。南西の山々からは土砂が流れ込んだ。
イモラではパドックやコース周辺のインフラ整備を行なっていたが、16日(火)午後の時点で準備中のF1関係者に避難指示が出され、中止決定後に天候が回復すると、18日(木)には限られた人数のF1関係者のサーキット入りが許可され、翌週に行なわれるモナコGPへ向けた移動準備に取り掛かった。
Rainy morning at the paddock
Photo by: Erik Junius
エミリア・ロマーニャ州はフェラーリやアルファタウリがファクトリーを構えるなど、F1と強い繋がりを持つ地域。フェラーリは洪水被害を受けて、州の地域安全・市民保護局に100万ユーロ(1億5,000万円)を寄付している。
元フェラーリのチーム代表で、現在はF1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリもイモラ出身。100万ユーロの寄付に際して、彼は次のようにコメントを発表している。
「私はエミリア・ロマーニャ州の素晴らしい土地で生まれ育ったが、エミリア・ロマーニャ州はその歴史の中でも最も悲惨な時期にある」
「この地域のコミュニティが直面している状況は酷いモノだが、この地域の人々のたくましさと情熱は、イタリア全土の多くの人々と同様に、この危機を乗り越えることができると私は信じている」
「我々は、この困難な時期にある彼らを支援するために、できる限りのことをする必要がある。そのため、我々は救援活動を支援するための寄付を行なう」
「F1コミュニティを代表して、被災した全ての人々に思いを馳せると共に、救援隊の素晴らしい活動に感謝したい」
F1コミュニティは金銭的な寄付を行なうだけではなく、F1やF1に参戦する10チーム、イモラ・サーキットが食料の寄付も実施。エミリア・ロマーニャGPで提供される予定だった食料品を、被災した人々のために設立されたフードバンクへ提供したという。
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