包括性向上目指すF1、恵まれない人々に向けて無料または格安でのチケット提供を計画
F1は、レース開催地域の人々や恵まれない環境にある人々のために、チケットを割引価格または無料で提供することを計画している。
写真:: Sutton Images
F1は現在、将来に向けた重要な企業戦略として、“We Race As One”のプログラムを通じて多様性や包括性の向上を目指している。既に彼らは、より幅広い社会を反映した産業となるために、恵まれない環境にある人々がF1界でキャリアを積むための奨学金制度の計画を明らかにしている。
恵まれない環境にある人々がF1の世界に触れるにあたっての障壁は、いくつか存在する。現在多くの国でF1中継が有料放送化していることもそのひとつと言えるが、観戦チケットの高さも障壁になっていると言えるだろう。
そのためF1は、グランプリ開催地域の人々や恵まれない環境にある人々がチケットを手に入れやすいようにすることで、レースイベントへのアクセス性を高めようとしているのだ。
「F1のイベントを見るためにお金がかかるということは、我々も承知している」
そう語るのは、F1の戦略・ビジネス担当ディレクターであるヤス・ガンガクマランだ。
「もちろん、サッカーの試合がわずか90分であるのに対して、(F1では)3日間にそれぞれ数時間ずつ行なわれるコンテンツにお金を払っている訳なので、その点では若干違いがある。ただそれでもかなり高価であることに変わりはない」
「2025年までに持続可能なイベントにするという取り組みの2本目の柱として、各プロモーターと協力し、地元地域の人々や特に恵まれない環境にある人々に、大幅な割引価格または無料でイベントに参加できるようにすることが重要な要素だ」
「それは様々なプロモーターとの間で検討されていることだ。もちろんコロナ禍の影響でイベントの運営は厳しい状況になっているし、時間はかかるだろう」
「しかし、我々は2025年に向けた目標を達成するために、プロモーターたちと一緒に取り組んでいるのだ」
F1は2030年までに、二酸化炭素の排出量を実質的にゼロとする“カーボンニュートラル”を実現できるよう取り組んでいるが、その前に2025年までに全てのレースを持続可能なものにしようとしている。この目標に向けて、F1は使い捨てプラスチックの使用を削減するため、使い捨てペットボトルの使用を今季から停止することを既に発表している。
「今季我々が実行していくことのひとつに、ピットやパドックにおける使い捨てプラスチックの劇的な削減が挙げられる」とガンガクマランは言う。
「我々はピットやパドックをコントロールしているので、短期的に影響を与えるチャンスが多くある。そしてこれは全チーム、FIA、そしてピレリからも賛同してもらっている」
「バーレーンのテストから、我々の大多数が様々な活動を行なうことになるだろう。そしてスペインGP以降では先ほど言った全てのメンバーが、使い捨てプラスチックで作られるペットボトルや、食器類などを大幅に削減していくことになるだろう」
「同時に、将来的にはサーキット内のファンゾーンでも使い捨てプラスチックを削減できるよう、プロモーターにも取り組んでもらっている」
「実際、今年のバーレーンでは史上初めてリサイクル活動を実行に移す。これは年間を通じて行なわれる予定だ」
「これは我々がスポーツとして、その国に滞在していた1週間という期間を超えて、その地域にポジティブな影響を与えていけるという小さな例だと思う」
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