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メルセデス“極小”サイドポッドのW13、本当の問題はミラーデザイン? フェラーリ代表が過激化恐れ

フェラーリはメルセデスF1がバーレーンテストで投入した極小サイドポンツーンのコンセプトに関して、”宇宙船”デザインが幅を利かせるきっかけになるのではないかと恐れている。

Lewis Hamilton, Mercedes W13

写真:: Zak Mauger / Motorsport Images

 現在、F1の2022年シーズン開幕前テストがバーレーン・インターナショナル・サーキットで実施されているが、ここで大きな話題となっているのが、メルセデスの投入したアップデート版のW13で、このマシンは”極小”のサイドポンツーンが特徴となっている。

 このコンセプトの導入にあたっては、リヤビューミラー周りにも変更が及び、コックピット側面から伸びる衝撃吸収構造の”羽”にマウントされる形となった。

 新W13の極小サイドポンツーンのデザインは既にその合法性について様々な意見が挙がっているが、フェラーリのマッティア・ビノット代表が問題視しているのは、ミラーの方だった。

 ビノット代表はこのミラーの設計が空力的なアドバンテージを得るためのモノになっていると見ており、そのアプローチに疑問を呈している。

「ミラーについては、どうにも驚かされたよ」

 ビノット代表はメルセデスのアップデートについて訊かれると、motorsport.comにそう答えた。

Mercedes W13 mirror

Mercedes W13 mirror

Photo by: Giorgio Piola

「かなり驚くべきものだし、予想していないものだとも思う。レギュレーションの精神から言えば、この先対処が必要なモノだろう」

「以前から、ミラーには空力的な目的があってはならないと我々は主張してきた。ミラーは後方を確認するためだけのモノであるべきだ」

「彼らがあのマシンを開発するにあたっては、間違いなくあのミラーにも重要な空力的な意図があると思う。これは将来のためにも我々は止める必要があると思う。この先、全チームがまるで”宇宙船”のようなミラーの設計をやり始めるリスクがある」

「そういったモノは、我々がF1として求めているモノではないと思う」

「彼らのアイデアに反対しているわけではない。メルセデスは(極小サイドポンツーンという)興味深いソリューションを発見したと思う。しかし我々の意図するところの精神に照らせば、確かに将来のために議論する必要があることだろう」

 そう語るビノット代表だったが、サイドポンツーンのデザインに関しては称賛している。

「最初にメルセデスのマシンを見た時は、間違いなく素晴らしいマシンだと思った」

「良いコンセプトだと、そして我々のモノとはかなり異なっているとね」

「興味深いのはレイアウトとサイドポッドのデザインだ。全体的な合法性に関しては疑いを持つこともできないと思うよ」

「FIAが合法性の確認の確認の責任を負っており、プロセスを経たものだ。だからメルセデスが何か違法なことをしているとは思わない」

■F1のミラーに関する規則は何を規定しているのか?

 F1チームは空気力学の観点から、長い間マシンのウイングミラーの位置とデザインをコントロールすることを検討してきた。

 しかしF1のルール上、ミラー設計は純粋に構造的なモノでなければならず、空力を高めるようなデザインであってはならないと明確にされてきた。

 テクニカルレギュレーションにおいて、ミラーはボディワークに関する特定の規程から除外されているものの、空力的なアドバンテージをもたらしてはならないと規定している。(レギュレーション第3.2.2条)

 規則では次のように設計について記されている。

『車体以外の構成部品の空力的影響は、その主な機能に付随するものである必要があり、空力的な影響の最大化を狙った設計は禁止されている』

Fernando Alonso, Ferrari F10

Fernando Alonso, Ferrari F10

Photo by: Andrew Ferraro / Motorsport Images

Ferrari SF71H mirror on halo

Ferrari SF71H mirror on halo

 ビノット代表はメルセデスの新型W13がきっかけとなり、こうした空力的影響を狙う設計へ各チームが進んでいくのではないかと危惧しているのだ。

 なお過去にフェラーリはFIAによる介入を受け、ミラーのデザインを改めざるを得なかった経験もある。

 2010年にフェラーリはサイドポッド外側のバージボードからつながる空力制御を目的とした垂直構造物の上部にミラーを搭載した。しかしこの場所に設置されたミラーは振動がひどく、視界と安全性の懸念に繋がり、ミラー位置の修正を迫られたのだ。(上写真左)

 また2018年に安全装備のハロが導入されると、フェラーリはここでもアイデアを発揮し、ハロにミラーを取り付け。コレ自体は問題視されなかったが、ミラー上部に設置された空力的な機能を発揮するであろうウイング状のパーツには警告が与えられ、後に禁止された。(上写真右)

Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT03

Yuki Tsunoda, AlphaTauri AT03

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

Mercedes W13 chassis canards

Mercedes W13 chassis canards

Photo by: Giorgio Piola

 そうしたデザインの元となってきたツーピース設計のミラーボディは、2017年から使用されてきた。空力補助として機能し、多くのチームがそのアイデアを採用し、2022年マシンの設計においても、それらが生かされている。

 2022年のミラー設計で最も興味深いデザインは、メルセデスとアルファタウリだろう。彼らはミラーと組み合わせる形で、ボーテックスジェネレータ状のフィンを配置しており、気流の制御に役立てようとしている。

 
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