レッドブルF1、開発予算の大半を既に使い果たした? チームは噂を完全否定
レッドブルは、今季最大のライバルであるフェラーリを打ち負かすべく、すでに年間予算の大半を使い果たしたのではないかという噂を完全否定する。
写真:: Red Bull Content Pool
レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコは、既にチームは今季の開発予算を使い切ったのではないかという噂を否定。予算を注入する場所を慎重に検討していると語った。
2022年のF1は、フェラーリとレッドブルが激しい先頭争いを繰り広げている。シーズン開幕時はフェラーリが先行しているように見えたが、次第にレッドブルが前進。実際エミリア・ロマーニャGPとマイアミGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが連勝を果たし、その優劣が逆転したようにも見える。
フェラーリはこれまで、今季マシンF1-75に大きなアップデートを投入するのを避けてきた。しかし次のスペインGPには大規模な改良を施したマシンを持ち込む予定であり、そのパフォーマンスを確認するため、フィルミングデーまで実施するという念の入れようだ。
一方でレッドブルは、既にここまでに多くの開発を施したため、パフォーマンスが向上した可能性がある。つまり、昨シーズンから導入された年間の予算上限額に、フェラーリよりも早く到達してしまうことも十分に考えられるのだ(今シーズン、各F1チームは1億4000万ドル/約180億円までしか使うことが許されていない)。
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、F1マイアミGPの後に次のように語っていた。
「予算の上限もあるから、ある段階でレッドブルが開発をストップさせることになるだろうと願っている。もしそうじゃなければ、彼らがどうやってパフォーマンスを上げているのか、理解できないね」
しかしレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるマルコは、シーズン序盤に多くの開発予算を投下したという噂を否定。チームの支出は実態と一致しており、アップデートを施す度にマシンの重量が減少しているため、その利益は大きいように見えると語った。
フェラーリよりも多くの開発予算を既に費やしたと考えているか? そう尋ねられたマルコは、次のように語った。
「私はそうは思わない。残念ながら、まだ最低重量には達していないため、アップデートの度に重量が減るような形でアップデートを計画している。次のアップデートでも、最低重量に完全に到達するということはないだろう」
「この点では、フェラーリと大きく異なる立場にいるとは思わない。特に、これまでカルロス・サインツJr.は、何度かマシンをクラッシュさせている。これが、彼らにどんな影響を及ぼすだろうかと考えているんだ。それは、おそらく安くはないだろう」
とはいえ輸送コストが増加していることもあり、予算上限については懸念があるということも、マルコは認める。しかしこの側面は、全てのチームにとって同じ問題であろう。
「ロジスティクスのコスト増加が問題になっていることは事実だ」
そうマルコは語る。
「しかしそれは我々にだけ影響を与えるわけではなく、フェラーリやその他全てのチームにも影響を及ぼすはずだ」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーも、予算の上限には最大限の注意を払い、最大限の効果をもたらすアップデートを生み出すことに集中していると語った。
「今年は予算上限が制限されているため、アップグレードを投入する場所には細心の注意を払う必要がある」
そうホーナー代表は説明する。
「我々は、投入した予算に見合う価値があるモノを、確実に導入する必要があるんだ」
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