周回遅れのレースが決め手に? レッドブル代表がガスリー降格の理由を説明
レッドブルのクリスチャン・ホーナーは、ピエール・ガスリーの降格理由として、コンスタントラクターズ争いや、チームメイトに周回遅れにされている事実を指摘した。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
2019年のF1は、後半戦に向かう前にひとつの大きな衝撃に見舞われた。今季からレッドブルへと昇格したばかりのピエール・ガスリーが、姉妹チームのトロロッソへと降格し、代わりにルーキーのアレクサンダー・アルボンがレッドブルのシートに座る……という“非情人事”が発令されたのだ。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ガスリーの苦戦によってコンストラクターズランキング争いにおいて、“2番手のフェラーリに挑む”というしかるべき挑戦の機会が損なわれていた事実によって、降格への弾みが増したと語っている。
低迷の続くガスリーに対し、今季中に他のドライバーへと変更することは無いと語られていた矢先の電撃人事だったわけだが、何故ハンガリーGPの後に心変わりしたのかを尋ねると、ホーナーは次のように答えた。
「ハンガリーGPの後はフラストレーションが溜まっていたと思う」
「ポイントランキングを見ると、フェラーリには接近していたし、我々には彼らとコンストラクターズランキングを争える力のあるマシンがあったんだ。一方で、それを利用できていなかった」
「我々はピエールにプレッシャーが積み上がっていると感じていたし、それは君たちメディアからも同様にだ。そしてレッドブルは4つのシートを持つ特異なポジションにいて、組み合わせを動かすことが可能なんだ」
「ピエールの持続的な成長を思えば、プレッシャーがより少ないトロロッソに戻すことがベターだったと感じられた」
結果的にアルボンがレッドブル昇格の大抜擢を受けたが、レッドブルはダニール・クビアトの昇格も検討していたという。ただ最終的に、長期的な目ではアルボンが良いという判断を下したようだ。
「もちろん、我々はダニールのことも考慮していた。彼は今年、トロロッソと共に非常に良い仕事をしているからね」と、ホーナーは言う。
「だが我々はいくつか感じるところがあった。ひとつは経験あるドライバーを引き抜くことでトロロッソにとって痛手になりすぎないかという点だ。もうひとつは、我々はダニールについては良く理解しているという点だ」
「彼は我々の育成プログラムに参加していたし、レッドブルで走ってもいた。そして、我々はこれまでの12戦でアルボンが示してきた能力もあって、彼が(レッドブルで)どうなのかを見てみたくなったんだ」
「前半の12戦でアレックスの才能を見てきた。我々にはこれらのドライバーについての利用可能な情報がたくさんある。そして2020年のマックス(フェルスタッペン)のパートナーに誰を据えるか考える上で、残りの9戦で彼(アルボン)を評価することに使うべきだと感じだ。それは正しい決定だったよ」
「サマーブレイクはこうしたことに良い時期ではないが、採れる中では良いタイミングだった。それが我々がこうした決定を進めた理由だ」
僅か半年でトロロッソへ“降格”となったガスリーは、この決定に対して残念だと語っている。だが、ホーナーはガスリーに降格の理由を理解することを望んでいるようだ。
「彼は注目や関心、そしてプレッシャーが積み上がっていくのを理解していたと思う」
「毎週末やっていることに基づいている。絶えずチームメイトと比較されるからだ」
「残念ながら彼はチームメイトに周回遅れにされたレースがいくつかあった。それを続けて許せるのは1度だけだ」
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