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ラッセル、ポーパシングで背中と胸に痛みを訴える「ドライバーにとって”持続可能”じゃない」

メルセデスのジョージ・ラッセルは、激しいポーパシング現象により、背中と胸の痛みに苦しみ始めていると言う。

George Russell, Mercedes W13, Valtteri Bottas, Alfa Romeo C42

写真:: Steven Tee / Motorsport Images

 ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2022年マシンの激しいポーパシングのせいで、背中や胸に痛みを感じ始めていることを明らかにした。

 2022年のF1は、テクニカルレギュレーションが大きく変更され、マシンのコンセプトが一新。フロアと路面の間でダウンフォースを稼ぐ形となった。その結果、多くのチームがマシンの激しい上下動……いわゆるポーパシング現象に悩まされている。

 中でもこのポーパシングに最も悩まされているのがメルセデスだ。同チームはこの現象に対処することができず、パフォーマンスの面でも大きな遅れをとっている。

 メルセデスのラッセルによると、ポーパシングの発生によりドライバーはパフォーマンスの低下だけではなく、振動による痛みとも戦わなければならないという。

「マシンとタイヤが正しい領域にある時には、このマシンは本当にドライブしやすいと感じる。バウンシング(ポーパシング)を除いてね」

 そうラッセルは語る。

「マシンは跳ねてしまうんだ。本当に息を呑んでしまう状況なんだ。これは、僕が今まで感じたことのある中でも極端だ」

「解決策が見つかるのを、本当に望んでいる。そしてバウンシングに苦しんでいる全てのチームが、解決策を見つけられることを願っているよ。だってこれは、ドライバーたちにとっては”持続可能”なモノではないからだ」

「今週末、僕は初めて背中と、おそらく胸の痛みに苦しんだ。バウンシングの酷さによるものだ」

「でもそれは、僕らが最も速く走るためには必要なことなんだ」

 そんな苦しみの中、ラッセルはレース終盤、アルファロメオのバルテリ・ボッタスの攻撃を抑え込み、4位でフィニッシュした。

 ラッセルとボッタスと言えば、1年前のエミリア・ロマーニャGPでクラッシュした因縁のある組み合わせ。当時はボッタスがメルセデス、ラッセルがウイリアムズのマシンを駆っており、クラッシュ後にラッセルがボッタスに駆け寄り、ヘルメットを叩くような仕草を見せた。また当時のラッセルはメルセデスのシートを狙う立場だったことから、両者の間で口撃の応酬も行なわれた。

「確かに、去年のことを少し思い出した」

 そうラッセルは語った。

「今回はピットストップで問題があり、フロントウイングのフラップを調整することができなかった。それですごくアンダーステアになっていて、右フロントタイヤのグリップも落ち始めていた。セットアップも適正値ではなかった」

「それでも僕は状況をマネジメントし、最後のディフェンスするための準備をしなければいけなかった。このコースはとても素晴らしいし、色々な顔を持っている。でも、オーバーテイクは難しい。しかも今回のようなコンディションでは、ドライのラインは1本だけ。できることはほとんどないんだ」

 
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