ベッテルの”危険なコース復帰”にストロール憤慨「かなり腹立たしい」

レーシングポイントのランス・ストロールは、スピンしたフェラーリのセバスチャン・ベッテルが不用意に動き、それによって接触&スピンをさせられたことについて、「かなり腹立たしい」と語る。

Lance Stroll, Racing Point RP19, Sebastian Vettel, Ferrari SF90 spins,

 F1イタリアGPの4周目、フェラーリのセバスチャン・ベッテルはアスカリシケインで単独スピンを喫してしまった。ベッテルは迅速にコースに復帰しようとしたものの安全確認が不十分で、後続のランス・ストロール(レーシングポイント)と接触。ストロールはスピンすることとなってしまった。

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 レース後、ストロールはこの件について、次のように語った。

「起きたことについて、僕はかなり腹立たしく思っている。正直に言うとね。彼(ベッテル)はアグレッシブにコースに戻るべきではないポジションにいたんだ」

「僕は接触を避けるために、できる限りのことをした。イエローフラッグも見たし、アクセルも緩めた。本当に慎重に走ったんだ。僕はその状況ではルールに従っていた。でも彼は、アスカリのちょうど真ん中で、コースに戻ってきたんだ。かなり遅く走っていたけど、僕には何もできなかった」

「彼はその時点で、コースを完全に塞いでいた。そして僕に接触した。僕はスピンしてしまい、誤った方を向いてしまったんだ」

 ベッテルとの接触によりスピンしたストロールは、コース左側の縁石付近にストップ。その後コースに復帰しようとした際、彼もまたトロロッソのピエール・ガスリーをコース外に追いやってしまった。

 ストロールはベッテルと同じように、近付いてくるマシンが見えなかったと主張。「ただ邪魔にならないようにしただけだ」と語った。

「右側から誰がやって来ているのは分からなかった。だからコースに戻るためには、危険な動きをしなければいけなかった。そして僕は(ベッテルと)ほとんど同じようなことをして、ペナルティを受けた。最悪だよ」

「右側はまったく見えなかった。その時点で僕は、ただレースに復帰しようとしていただけなんだ」

「このクルマでは、現時点でできることは何もない。”推測ゲーム”のようなモノだ」

 この一件に巻き込まれたガスリーは無事にコースに復帰し、11位でフィニッシュした。ベッテルとストロールも、ポイント圏外でチェッカーを受けた。

 ガスリーは当時の状況を「かなり近かった」と振り返るとともに「もっと悪い結果になった可能性もある」と語った。しかし入賞まであと僅かというポジションでフィニッシュしたことを悔しがった。

「最終的にはかなりの代償を強いられることになった。9位から僅か3秒差でのフィニッシュだったんだからね……」

 ベッテルはこの一件で、10秒のストップ&ゴーペナルティを科せられた。一方でストロールには、ドライブスルーのペナルティという裁定が下った。またベッテルには3、ストロールには2のペナルティポイントが与えられている。

 ふたりに科せられた裁定が異なることについて尋ねられたストロールは、次のように語った。

「彼(ベッテル)がああいうことをしなければ、そもそも僕はそこにいなかっただろう。僕はレーシングライン上にいたけど、彼は芝生の上にいて、そしてコースに復帰したんだ」

「僕はスピンした時、マシンの一部はライン上にあり、イエローフラッグ2本が振られている状態だった。そして僕はただ、レーシングラインから外れようとしただけだ」

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