トヨタTS050、ル・マン24時間は昨年比7kg増。プライベーターとの差も縮まる方向へ
トヨタのTS050 HYBRIDは、昨年よりも7kg重いマシンで9月19~20日に開催されるル・マン24時間レースに参戦することになる。
9月19~20日に決勝レースが行なわれる第88回ル・マン24時間の、EoT(技術均衡値)が発表された。トヨタTS050 HYBRIDは、車両最低重量が昨年よりも7kg引き上げられた。
今季のWEC(世界耐久選手権)は、獲得ポイントに応じてハンディキャップが変動する”サクセス・ハンディキャップ”が適用され、EoTと合わせてマシンの性能が調整されていたが、伝統のル・マン24時間レースではこのハンディキャップが適用されない。そのため、昨シーズンまでのようにEoTのみでLMP1マシンの性能が規定されている。
トヨタTS050 HYBRIDの車両最低重量は895kg。2019-20年シーズンを通して、EoTでTS050の最低重量は932kgとされており、ル・マンでは37kg減らされることになる。しかし、ル・マンではサルト・サーキットが1周13.629kmと長く、相対的に使えるハイブリッドエネルギーが少なくなることから、例年車両最低重量が軽くされている。昨年のル・マンと比べると、888kgから7kg引き上げられている。
一方、1周に使えるハイブリッドエネルギー放出量(8MJ)や最大ハイブリッド出力(300kW)といった数値は、昨年と同じになっている。
LMP1クラスのプライベーター勢は、車両重量は変更なし。ターボエンジン車と自然吸気エンジン車でEoTの数値は異なるが、1スティントあたりに使用できるガソリン量が増加し、トヨタと同じく1スティントで最大11周の走行が可能となった。
またプライベーター勢は給油リグのリストリクター径が増加しており、理論的には給油時間がトヨタの2台よりも1秒速くなるように調整がされている。
こうした調整により、昨年よりもトヨタとプライベーター勢のパフォーマンス差は縮まることになるはずだ。
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