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動画で振り返るスーパーGT(2)SUGOの魔物が“渋滞”を生み出した!~2015年第6戦SUGO~

新型コロナウイルスの影響で国内外のレースが開催延期を強いられる中、スーパーGTの公式YouTubeチャンネルでは過去のレース動画をノーカットで配信している。その中で編集部が厳選した名場面とともに注目のレースをピックアップする。第2回目はスポーツランドSUGOで開催された2015年第6戦「SUGO GT300km RACE」だ。

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写真:: GTA

 “SUGOの森には魔物が棲んでいる”。これは国内のモータースポーツ関係者やファンの間では有名な話だ。特に参加台数が多いスーパーGTでは毎年のように何かしらの波乱が起き、その度に人々は「魔物が姿を現した!」と騒ぐ。

 スポーツランドSUGOで起きたスーパーGTの波乱の中で、もっとも強く印象に残っているものといえば、2015年の“ピットレーン大渋滞”だ。

 決勝レースの3分の1を経過する27周目に#38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路)と#39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平)がバックストレートに入ったところで接触。挙動を乱した39号車が外側のガードレールにクラッシュし、マシンがコース上に停車してしまった。幸い乗り込んでいた平手晃平に怪我はなかったが、レース続行には支障をきたすためセーフティカー(SC)が導入されることになった。

 当時のSC運用ルールでは、各クラスごとの隊列整理が終了した後「PIT LANE OPEN」のボードが出されれば、SC先導が解除されていなくてもピット作業を行なうことは可能だった。このレースで「PIT LANE OPEN」ボードが出されたのはちょうどレースが3分の1を経過したタイミングだったこともあり、タイムロスが少なくて済むSC先導中を狙って、ほぼ全車がピットになだれ込んだのだ。

 スポーツランドSUGOのピットレーンは他のコースと比べても狭いため、ピットは大混乱となった。GT500クラスの上位数台は問題なくピットアウトしたが、出口付近に固まっていたホンダ陣営のピット付近で渋滞が発生。およそ15台のマシンがピットレーンで立ち往生する事態が発生した。

 ピットレーン上で細かなマシンの接触はあったものの、人を巻き込むような事故はなく事なきを得たが、一歩間違えれば大惨事にもなりかねない、まさに“カオス”な状況だった。

 ただ“カオス”だったのは、レースが終わってからだ。このピットでの混乱の際に違反をした車両が多数発生。その一部はレース中にドライブスルーペナルティ等が出されて消化されたが、レース後さらに審議が行なわれた。結局300km(約2時間)のレースでありながら、このレースで言い渡されたペナルティの数は両クラス合わせて11件に及んだ。

 特にGT500クラスはレース後の審議や追加ペナルティがあったため、車両保管が解除されたのは周囲が真っ暗になった18時30分過ぎのこと。結局、正式結果が出たのはレース終了から約4時間が経った午後8時のことだった。この時ばかりは取材に来ていたメディア陣も深夜0時近くまでサーキットで作業を強いられる羽目になった。

 このピットレーン大渋滞の一件のせいで、翌年からSC出動中は完全にピットイン禁止にルールが変更された。現在ではSC中のピットストップ禁止は当たり前のルールとなっているのだが、その発端となったのが、まさにこのレースだった。

 ちょうどこのレースが開催された2015年9月20日は5連休(シルバーウィーク)の真っ最中だった。そのためネット上では「スーパーGTでもシルバーウィークの渋滞が発生した」と話題になり、今でもスーパーGTファンの間では歴史に残る“珍場面”のひとつとして語り継がれている。

 現在、スーパーGTのオフィシャルYouTubeチャンネルでこのレースの動画がノーカットで公開されている。このピットレーンでの大混乱以外にも、様々なドラマがあったレースである。

 GT500クラスでは#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの山本尚貴/伊沢拓也組がコンビ結成4年目にして初勝利を飾り、ふたりを育ててきた高橋国光総監督もパルクフェルメで思わず感極まっていたのが印象的だった。

 さらにGT300クラスでは#25 VivaC 86 MCの土屋武士/松井孝允組が優勝。この年本格デビューしたマザーシャシー勢に記念すべき第1勝目をもたらした。ぜひこの機会に、当時の興奮と感動をお茶の間で味わってほしい。

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