アルピーヌ、WEC富士はダメージを抑えるレースに?「できるだけトヨタに近づくのが、最大のミッション」
ポイントリーダーとしてWEC第5戦富士を迎えたアルピーヌのアンドレ・ネグラオは、今回はトヨタに勝つのは難しいと考えていると語った。
写真:: JEP / Motorsport Images
アルピーヌのアンドレ・ネグラオは、FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦富士6時間が厳しいレースになると予想。3位表彰台を獲得し、最終戦バーレーンでタイトルを争えるようにしたいと語った。
旧規定のLMP1マシンでハイパーカークラスを戦っているアルピーヌ36号車は、開幕戦セブリングで優勝。前戦モンツァでも勝利し、ポイントリーダーとして来日した。ランキング2番手のトヨタ8号車とは10ポイント差だ。
ただ、今回は性能調整(BoP)によりアルピーヌは最大出力がモンツァから40PS抑えられている。トヨタのドライバーからは、それでもアルピーヌを警戒する声が挙がっていたが、初日のフリー走行を見る限り、アルピーヌがかなり厳しい状況に立たされているのは間違い無いだろう。
アルピーヌはFP1で、トヨタ8号車から1.385秒差の5番手。プジョー勢にも先行を許した。FP2では、トヨタ7号車から1.414秒差の4番手となっている。
ネグラオは、ストレートでのタイムロスが響いているとして、トヨタ勢にトラブルがない限り、3位以上は狙えないと語った。
「モンツァで勝ったときから、BoPが変化し、僕たちにとってより困難になることは分かっていた。最終戦バーレーンまで戦えるように、できるだけトヨタに近づくこと、これが最大のミッションだ」
「しかし、今はプジョーもいるので、彼らについていくのは難しいだろう。40kW(の出力低下)は大きいね。ここは長いストレートがあるので、そこでロスしてしまったし、セクター2もかなり高速なので難しい。6時間のレースだからいろいろなことが起こり得るけど、もしレースで(トヨタに)何も起こらなかったら、僕らが望めるのは3位が最高だ。また、今はプジョーが僕たちからポイントを奪うこともありうるんだ」
対トヨタでは厳しい状況にあるアルピーヌ。ただ、LMP2クラスを追い抜いていくという点では、特に支障はないという。
LMP2クラスの追い越しは難しいかと聞くと、彼は「実際のところはそうでもない」と答えた。
「ル・マンのときと同じくらいひどいと予想していたが、最終的には大丈夫だった。ただ、最終セクターでGT車両を追い抜くのは難しいかもしれない。あそこでは彼らがかなり速いからね。でもストレートではLMP2のマシンを簡単に抜いていけるんだ」
アルピーヌが富士で3位を死守できれば、仮にトヨタ8号車が優勝したとしても最終戦バーレーン8時間には同ポイントで臨むことができる。タイトル獲得に向けた自信について聞かれると、彼は次のように語った。
「FIAとACOがちゃんとした戦いを見たいかどうかにかかっているんだ。彼らは僕たちに”普通”のBoPを与えなければならない。トヨタより40kWも低いのでは戦えない。ここ日本はトヨタのホームコースだから、ある程度は予想していたけど、40kWは大きい。最高速度を見ると、彼らは321、322(km/h)で、僕たちは300だ。20km/hは負けているんだ」
「でも、バーレーンに同ポイントで到着できれば、チャンピオンシップを勝ち取ることができると思うんだ。8時間レースで優勝すれば38ポイントを獲得できる。トンネルの先に光が見えるように、ここでいいレースをしなければならない」
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