グリッケンハウス、WEC開幕戦スパの欠場が決定。ニューマシンのデビューを遅らせ、万全を期す
今季、WECのハイパーカークラスに参戦するグリッケンハウスは、5月にスパで開催されるWECの開幕戦を欠場することを発表した。
スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスは、FIA世界耐久選手権(WEC)のハイパーカークラスに参戦するべく新車『007 LMH』の開発を進めていたが、5月1日にスパ・フランコルシャンで開催されるWEC開幕戦を欠場することを発表した。
先月に発表されたスパの初期エントリーリストにはグリッケンハウスの名前が載っていたものの、チームの創設者であるジム・グリッケンハウスは、motorsport.comの取材に対しコロナ禍の影響が長引いているため、開幕戦に参戦できるか分からないと話していた。
そして今回、チームは開幕戦を欠場し、6月にポルトガルのアルガルヴェ・サーキットで行なわれる第2戦で『007 LMH』をデビューさせることを発表した。
「我々はスパには行かない。これは決定事項だ」
ジム・グリッケンハウスはそうmotorsport.comに話した。
「我々は常に、すべてが思い通りの状況になってからレースを始めることを計画してきた。なぜならこれは5年間のプログラムであり、長期的なゲームだからだ」
「我々はこれまでに方針を変えたことはないし、スパに間に合わせようと急いだこともない」
グリッケンハウスはこれまで、30時間の耐久テストを終えるまでは、5年間マシンのスペックを事実上固定するホモロゲーション取得を行なわないと主張してきた。現在、この耐久テストはWEC開幕戦終了後の5月上旬に、スペインのアラゴンで行なわれる予定だ。
さらにチームは、スイスにあるザウバーの風洞を使って、ふたつの空力パッケージを評価するテストを行なっているという。
「我々は現在、ふたつの構成に取り組んでいる。ひとつは最高速度を少し上げたもの、もうひとつはダウンフォースを少し高めにしたものだ」
そうジム・グリッケンハウスは説明した。
「ひとつの仕様しか空力パッケージの使用が許されていないので、何がベストなのかを決定し、その後ヴァレルンガで再度テストを行なう予定だ」
「これが30時間の耐久テスト前最後のテストとなり、その後ポルトガルで2台のマシンを走らせる準備が整うことになる」
チームは先週もイタリアのヴァレルンガ・サーキットで1台の007 LMHを走らせているが、このサーキットはマシンを設計・開発したポディウム・アドバンスド・テクノロジーズのワークショップの近くに位置している。
ニューマシン『007 LMH』にとって4回目となるこの2日間のテストでは、リチャード・ウェストブルックやオリビエ・プラ、フランク・マイルーがドライブ。合計で約2000km走行したという。
グリッケンハウスがスパを欠場するため、WEC開幕戦でハイパーカークラスを走るのは、トヨタのGR010 HYBRIDが2台、アルピーヌのLMP1マシンであるA480の計3台のみとなる。
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。