アストンマーチン、モナコGPでアロンソが先頭浮上のチャンスあったと認める。アロンソは“後出しじゃんけん”を批判
アストンマーチンはF1モナコGPで雨が降ってきた際に、フェルナンド・アロンソがインターミディエイトタイヤを履いていれば、先頭を走ることができたかもしれないと、レース後の分析を経て明らかになったと明かした。
写真:: Erik Junius
F1第7戦モナコGPでアストンマーチンはフェルナンド・アロンソが2位を獲得。シーズンベストリザルトとなったが、タイヤ交換の判断次第では先頭を争えていたかもしれないと明かした。
モナコGPではレース後半に雨が降り始め、アロンソはトップを走るマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に先んじる形でピットイン。ここでアストンマーチンはアロンソにミディアムタイヤを装着させる判断を下したが、すぐに雨が強まってしまったため、彼は再びピットに戻りインターミディエイトタイヤへと履き替える必要があった。
このピットインで大きくタイムロスしたこともあり、アロンソは今季初優勝を目指すチャンスを失ってしまった。
レース後にはアロンソが1度目のピットでインターミディエイトを履いていた場合、レースをリードする可能性があったかどうかに話題が集まった。
チーム側はタイヤ交換の判断ミスではないと語っていたが、スペインGPで取材に答えたマイク・クラック代表は、後のデータ分析では、インターミディエイトを使用していたならば、アロンソが先頭を走っていた可能性があったと認めた。
「コンピューターシステムは、もし我々がインターミディエイトを履いていたなら、我々はマックスの前に出ていたかもしれないと弾き出している」
「しかし、それは我々がレースに勝てただろうということを意味しているわけではないんだ」
「後から最善を考えるとそうなったかもしれない。だがこういった決断を下す際には、その時持っているデータに頼るしかないんだ」
Fernando Alonso, Aston Martin AMR23
Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images
なおアロンソはチームの下した決断を支持しており、今回の出来事からチームがこの先よりリスクを取るきっかけにはならないと語っている。
彼は、今後チームがよりアグレッシブな戦略を立てるようになると思うかと尋ねられたが、次のようにそれを否定した。
「アグレッシブという言葉がギャンブルを意味しているなら、その答えは明らかにノーだ。僕らはギャンブラーじゃない」と、アロンソは語る
「ウチはデータに基づいたチームなんだ。持ちうる全てのデータを調べている。だからあなた方の質問への答えは明らかなことだ」
後から考えれば、アストンマーチンはなにか違う選択ができたのではないか、そう考えることもできる。しかしアロンソは、そういった“後出し”でのチーム批判はアンフェアなことだと主張している。
「F1で好きじゃないのは、いつもネガティブなことばかり見られていて、ソファから全てを簡単に見られていることだ」
「例を挙げてみると、僕らがインターミディエイトにすぐ履き替えていたら、先週は1周遅れてピットに入れたマックスのことで、レッドブルが間違った判断をした……そういったことについてのみ話されていただろうね」
「(その場合)アストンマーチンが勇敢で正しいタイヤを選択したとは、絶対言われないだろう。レッドブルが間違ったタイヤを選んだこと、マックスをピットに入れるのが遅かったことのみが話されるはずだ」
「これがF1のメンタル的な特徴なんだ。完璧をとにかく追い求めるけど、時にはそれが無理なこともある」
クラック代表は、こうした批判に直面するのはF1のトップチームであることの一部で、受け入れる必要のあることだと語った。
「これはF1の持つ性質で、我々はそれに耐える必要がある」
「我々は見世物なんだ」
「全てが上手くいっている時に報道されることを望んでいるんだから、“もっと上手くいくはずだった”と報じられても、それを受け入れる必要がある。ドラマのようなモノじゃないんだ」
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