アルファタウリのクビアト、開幕戦を前にマシンのポテンシャルに自信「あとは僕たち次第」
アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトはプレスリリースの中で、ニューマシンAT01に十分なポテンシャルを感じていると語り、F1開幕戦オーストラリアGPに向けて自信をのぞかせた。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
2020年シーズンのF1がまもなく開幕する。昨年までのトロロッソはアルファタウリへと名称を変え、心機一転シーズンに挑む。
ホンダとのパートナーシップ1年目となった2018年は、コンストラクターズランキング9位に終わったが、昨年はダニール・クビアトとピエール・ガスリーがそれぞれ表彰台を獲得するなど、倍以上のポイントを稼ぎコンストラクターズランキング6位となった。
今季はクビアト、ガスリーという昨季後半戦のラインアップを継続し、さらなる飛躍を目指す。ドライバーのふたりはホンダのプレスリリースにコメントを寄せ、開幕戦オーストラリアGPに向けた展望を語った。
昨年のブラジルGPでキャリア初となる2位表彰台を獲得したガスリーは、次のように述べた。
「例年より2日間少なかったものの、バルセロナでのプレシーズンテストはうまくいき、序盤戦に向けてかなりいい準備ができたと思います。AT01についてかなり理解できています。一度トラブルの対応で時間を失ったことがあったものの、それ以外は大きな走行中断はありませんでした。信頼性はとてもよく、パフォーマンスについてもいい状態にあると思います。今季僕らが設定した目標を達成するためには、まだやるべきことは多くありますが、とてもポジティブな気持ちでシーズンのスタートへ向かうことができます」
「レギュレーションに大きな変更はないので、信頼性が向上するのは当然とも言えますが、対処すべき問題はまだあります。例えば、シーズンを通して3基のパワーユニット(PU)しか使えず、違反すればペナルティを受けるという規定です。これによって各レースでどのくらいPUをプッシュできるかという影響があり、どのマニュファクチャラーにとっても、年間を通じて競争力を発揮するための課題になります。僕らはマシンを進化させましたが、2020年の目標を叶えるためにはまだパフォーマンスを引き出さなければなりません。昨年に比べて空力面での前進がありますが、一年を通してさらに進めなければならないと思います」
「あくまでテストはテストであり、アルバートパークはバルセロナと大きく異なるサーキットなので、オーストラリアに向けては考えを切り替えなければなりません。公道を利用したコースで、バンプも多くグリップレベルが低いので、ウインターテストとは異なる光景が広がるでしょう。はっきりしているのは、今年も中団の戦いは非常にタイトで、昨年よりも接戦になるだろうということです。多くの人が待ち望んでいた開幕戦ですから、メルボルンは独特の雰囲気になります。ひとつ言えるのは、ここですべてが明らかになる、ということです。全員が全開で走行するのはこれが今年初めてになりますし、さまざまなタイプのコーナーが配置され、グリップの低いコースは、バルセロナと全く違いますが、僕らがそれに対応できるか次第です。この3ヵ月間ずっとレースに飢えていたので、再びレースをするのが待ちきれないです。長いシーズンが始まります。コロナウイルスの問題はありますが、できるだけ多くレースができればと思っています」
トロロッソ時代を含めると、このチームでの5年目のシーズンを迎えるクビアトは、次のように意気込みを語った。
「ウインターテストでは多くの周回を重ねることができました。シーズンに向けての準備は整ったと思います。バルセロナではいいスタートが切れて、新しいマシンの特性を学び、新たなセットアップの方向性を多く試すことができました。オーストラリアとバーレーンの序盤2連戦でさらに多くのことが分かるはずなので、楽しみにしています」
「レギュレーションが継続しているので、中団チームにとってはトップへ挑むチャンスです。ただ、もちろん、中団同士での争いも今年はさらにタイトになるでしょう。とても面白い戦いが待っているはずなので、楽しみです。接戦でいいバトルが起きることを願っています」
「テストでの僕らの新型マシンの挙動は興味深いものでした。例年より2日少ないテストは大変でしたが、マシンの挙動をなるべく早く理解するためにさまざまなことを試して、大きな成果を得ました。僕らはみんなその変化に満足していますし、マシンのベストを引き出すために全力を尽くしました。昨年からは明らかな進歩がありますが、他と比較してどうなのかを見なければなりません。でも、マシンの感触からはいいポテンシャルを感じますし、それを引き出せるかは僕ら次第です」
「メルボルンでいよいよシーズンが始まります。毎年オーストラリアに行きますが、いつでも初めて来たときと同じようにエキサイティングな気持ちです。レースの興奮というのはいつでも特別なものなのです。昔ながらのコースは面白く、他とはかなり異なるので、いつもワクワクした気分で臨みます」
「バルセロナのような比較的スムーズな路面でのテストから、こうしたバンピーな公道コースでシーズンが始まるのは不思議な気分です。バンプは正しいセットアップを見つけづらくしますし、金曜日は路面がかなり汚れているのでさらに難しくなります。ただ、レースウイークが進めばラバーが載ってグリップは改善していきます。公道コースの中では高速になるので、走っていて楽しいですし、コーナーを攻めたり、うまく縁石を使ったりする感覚もいいものです」
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