苦戦続くベッテル。「走行データ上はルクレールと大きな差がない」とビノット代表
フェラーリのマッティア・ビノット代表は、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールの走行データに大きな差はないと話した。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
4度のF1王者であるセバスチャン・ベッテルにとって、2020年シーズンは苦しいシーズンとなっている。チームメイトのシャルル・ルクレールが2度表彰台を獲得し、ランキング5番手(75ポイント)につけている一方、ベッテルは12レースで一度も5位以上のフィニッシュがなく、18ポイントしか稼げていない。
イモラ・サーキットで開催されている第13戦エミリア・ロマーニャGPの予選でも、ベッテルは予選Q3に進出できず。一方ルクレールは予選7番手を手にしている。
ベッテル自身も、ルクレールはマシンのポテンシャルを最大限に引き出し、マシンに対してより高いレベルで自信を感じることができている一方で、自分には何か欠けていることがあると認めている。
しかし、チーム代表のマッティア・ビノットによると、ルクレールとベッテルのマシンから得られたデータには目立って大きな差はなく、小さな違いが積み重なった結果がパフォーマンスに現れているに過ぎないという。
「私は、大きな違いがあるとは思っていない」
そうビノットは、エミリア・ロマーニャGPを前に語った。
「結局のところ、非常に小さな違いだと思う。大きな数字の話をしているわけではない。1コーナーあたり、ブレーキング1回あたり、100分の数秒の積み重ねなんだ」
「セブが言ったように、フィーリングの問題だと思う。グリップを感じられるか、ポテンシャルを引き出せるかといった問題なんだ」
「彼がもっと良い結果を出せることは分かっている。彼を助けるのは我々の仕事であり、義務なんだ。データを見ても、大きな差はない。それが重要だ」
今季限りでフェラーリを離れることになっているベッテル。これまでのF1キャリアで、マシンのポテンシャルを最大限に引き出してきたと自負している彼だが、今季はそれができていないと感じているようだ。
「僕のキャリアのどの時期もそうだけど、できるだけ速く走るために全力を尽くしているんだ」とベッテル。
「今のところ、僕はシャルルほどにポテンシャルを引き出すことができていない。僕はエンジニアたちと一緒にそれを理解し、取り組みを継続していくことを楽しみにしている」
「これまでの僕のレース人生では、いつも最大限のポテンシャルを引き出すことができていた。今年は少し違うみたいだけど、自分自身に働きかけ、マシンに働きかける以外に選択肢はない」
「クルマの扱い方のせいではないと思う。常にクルマに適応しなくてはいけないんだ。それはゴーカートでもF1でも同じで、普通は問題にならないんだ」
「僕が言ったように、今年は明らかに何かが欠けていて、それを克服するために全力を尽くしている」
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