”ユベールへの想い”をルクレールに託したガスリーと、彼を支えたホーナー代表
トロロッソのピエール・ガスリーは、亡くなったF2ドライバーのアントワーヌ・ユベールへの想いをルクレールに託した。そしてレッドブル代表のホーナーは、ガスリーをサポートしたという。
写真:: Andy Hone / Motorsport Images
トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、同郷の友人だったアントワーヌ・ユベールが事故で亡くなったことに苦しんでいると、その心の内を明かした。
ユベールは、8月31日(土)に行われたF2のレース1で大クラッシュに見舞われ、22歳という若さでこの世を去った。
ガスリーはシングルシーターのキャリアにおいて、ユベールよりも数歩先を歩んできたが、ふたりはフランスのモータースポーツを管轄するFFSAの育成プログラムの一員だった。
ベルギーGPの後、ガスリーはユベールのことを”最も親しい友人のひとり”だと説明した。
「間違いなく、(ベルギーGPの)レース前はこれまでで最も感情的になっていたと思う。最高の友人のひとりを失う瞬間を受け入れる準備は、23歳の僕にはできていなかったんだ」
「僕が7歳でカートを始めたときから、彼と一緒に成長してきた。同じアパートで6年間ルームメイトだった」
「僕たちはクラスメイトでもあった。13歳から19歳まで、彼と一緒に勉強していた。先生も同じだったんだ」
「僕はまだショックを受けている状態だ。早すぎるよ……本当につらい。アントワーヌと共通の友人みんなに会いに行くつもりだ。何が起こったのかを本当に理解している人は誰もいないし、それはとても悲しいからね」
ベルギーGPでは、ユベールのもうひとりの友人であるフェラーリのシャルル・ルクレールが勝利を収めた。ルクレールはポールポジションからスタートし、チームメイトのセバスチャン・ベッテルやメルセデスの2台を抑えて完勝。自身のF1初優勝を成し遂げた。そしてルクレールは、この勝利を亡きユベールに捧げた。
「レース前、シャルルに『アントワーヌのためにこのレースを勝ってくれ』と言ったんだ」
そうガスリーは振り返る。
「シャルルとアントワーヌ、そして僕は、同じ年にレースを始めたんだ」
「実際、2005年にアントワーヌは、ゴーカートのフランスカップで優勝したんだ。僕らは長いこと一緒にレースし、お互いのことを全て知っていたんだ」
「数年前にはジュール(ビアンキ)が亡くなり、今度はアントワーヌだ。フランスのモータースポーツにとって、本当にひどいニュースだと思う。彼らふたりは素晴らしく、信じられないほどのキャラクターの持ち主だったんだ」
ベルギーGPはガスリーにとって、レッドブルからトロロッソに降格させられた後最初のレースだった。しかしガスリーはレースを力強く戦い抜き、9位でフィニッシュして2ポイントを獲得した。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ユベールの死去が特にガスリーに大きな影響を与えたという。そして、レース前にはガスリーと話をしたようだ。
「彼らは一緒に育ってきて、そして長年一緒にレースをしていたんだ。彼らの家族は、お互いのことをとてもよく知っている」
そうホーナー代表は語った。
「今回のことは、彼(ガスリー)にとっては非常に厳しい状況だったと思う」
「私にできることは、彼をサポートすることを試みることだった。そしてアントワーヌはやりたいことをやっていたこと、『もし彼(ユベール)に明日、君(ガスリー)のマシンでF1に参戦するチャンスがあったのなら、そのチャンスを両手で掴んでいただろう』と言ってやること……それが、私にできる全てだったんだ」
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